走る人となって、走る仲間から教えてもらったSNSストラバ。ネット仲間からのkudosはモチベにもなるし便利だし快適につかっている。
今まで走行距離、ピッチなど全く気にしていなかった。このアプリひとつでランニングについて大抵のことを管理できる。
自分の道程を開示し記録する快適さは今まで味わったことがなく、走ることで開かれた扉は沢山ある。
もうひとつ、走る仲間から教えてもらったものがNW(ノルディックウォーキング)だ。
全く知らなかったスポーツだった。
最初はこれ以上身体をつかった日常もなかろうと、始めるつもりは無かったのだが、体験談を聞けば聞くほど、何しろ身体に"効き目"がありそうなのだ。ヨガを18年ウォーキングを5年ランニング2年、食指が動いても必然であろう。「やりたい」好奇心がムクムクと湧き上がってきた。
「よし、やろう」割とすぐ決心した。
しかし、コレがとても障壁が高かったのだ。
ランニングをはじめたときは、特にこだわりもなくウォーキングのシューズで走り始めた。走るうち、いろいろと不具合が身体に出てきて、これはと思いはじめた。
「ちゃんとランニングシューズで走ろう」
早速大きなスポーツ店に行き、ランニングジューズコーナーでピンクのお気に入りを購入！  
これでひと安心と愛用していた。しかし後で判明するが、実は室内用だった。(迂闊過ぎ)
お店の担当者に一声かければ回避できたことだ。
きちんとした専門家に話を聞くことがとても大事だと痛感した。
このノルディックポールも是非ちゃんとした人に説明してもらってから始めたい。そう思った。
それはそうなのだが…わが街は田舎なのである。
最初はタカをくくっていて、さすがに少しは知識を持つ人が常駐しているのだろう。と考えていくつかのスポーツ店を回ってみた。
ないのだ。
そもそもノルディックポール自体がない。
あっても「これだけっすね」と指し示されたのが、1本のみ、という有様。
選択肢とは…となってしまう暗澹たる結果だった。
詳しく話を聞く野望は崩れ去り、当初のテンションはすっかりなりを潜めた。
次々と始める仲間達を横目に、まぁ都会に出た時に買うことにするか、と言いつつ。世界はコロナ禍。なかなか叶わないと知りつつ、保留のままだった。
転機はどんな時にあるのかわからない。
その頃、距離が延びるのに従い走るのが面白くなり、家の前の急勾配の坂をダッシュしていた(結果的にこれが良くなかったらしい)
それくらいランニングにのめり込んでいて快調だった。
調子に乗ると陥穽があるものだ。
春先頃、ケアを怠った時期があった。
「後でゆっくりやろう」これがよくなかった。
身体は歪んでいたのを自覚していたのにも関わらず、いつもの整体師が辞めてしまったのを知り、整体に行く機会を逃した。
足の長さが違っているので、定期的に身体をメンテナンスするのが常であったのにそれを怠った。そのツケは膝の痛みとなって、かえってきた。結局楽しんでいたランニングから長期離脱。
膝の痛みと向き合う羽目になった。軟骨をやられたようで、どうやら、長くかかりそうだ。
坂を走るのは体重の10倍が足にかかってくるそうだ。坂は無理して走らない。そういうことらしい。
思うように走れなくなった。
ふと「これはノルディックポールを買えという啓示かもしれない」
と考えるようになってきた。
膝を労わって何もしないと身体が腐っていく気がする。動かしたくてうずうずしてしまう。
ヨガをやるぶんにはあまり痛みもなく出来るし支障はなかったが、物足りない。
膝に負担をあまりかけずにできる、ノルディック！もうこれしかないじゃないか！！
私のノルディックへの思いは再び熱を帯び、Amazonを眺めて、あれこれ考えるようになってきた。
買うとなると、色がどうの、性能がどうの、考え始めてしまう質であれこれ悩んでしまう。そこでもしばらくスマホを眺め眇めつ、画面を閉じたり開いたり、この過程をしばらくやり続けた。
なかなかポチれない、今月使いすぎたからまたにするか、いやいや買ってしまえ、などと煩悶すること１ヶ月、熱を帯びてる割に悩んだ。
ある日、走る仲間が奥様の誕生日にノルディックポールをプレゼントするとのこと。このイベントに乗らないでは無い(何で)
「これだ！」(何が)
「便乗しよう」勝手に便乗してポチッた。色は青にした。黒とか白とか悩んだけど結局お手頃価格のポールにした。
買ってしまえばなんてことは無い。
届くのがめちゃくちゃ楽しみになった。
届く前に動画もチェック！！使い方も確認！
そして、届いたノルディックポール。
サイズも調節、購入の旨を仲間にお知らせした。
ここからまた、飾って数日間眺めるという謎の工程を経て(単に忙しかった)いよいよ実走。
準備運動もバッチリ！恐る恐るポールをつき。歩き始めた。最初はもたついて、上手く動かせなかったがそのうち慣れてきて全身を意識してうごかせるようになってきた。
目的地まで歩き、帰りの道はサクサクと帰ることが出来たように思う。

その日はよく眠れた。
走れなくなってから、夜熟睡出来なくて、朝方は早く目が覚めてしまいスッキリしない日々が続いていた。体力が有り余っていたのか、心地よい眠りに久しぶりに感動した。
随分と時間がかかったし、はるばる遠くからやってきたポール。走る仲間がいなかったら全く知らなかった世界。膝が調子よくなるまで暫くは相棒でいてもらおうと思う。
そして、走る仲間に感謝、の日々なのだ。

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