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オウム元信者たちとシェアハウスで一緒に暮らして分かったこと

東京に始めて来た5年前、住むところがなかった私を助けてくれたのは、親でも知り合いでもなく、オウム真理教元最高幹部でした。

上京にあたって住まいにお金をかけたくなかったので、かつてから交友のあったオウム幹部に泣きついたところ、元信者たちが住んでいるシェアハウスの一角にねじ込んでくれることになった。

「シェアハウス」聞くと名前はいいのですが、実際は廃墟寸前のマンションを改造した、さながらサティアンのような様相をした三畳一間の空間だった。風呂・トイレ共同で家賃は一万円。

オウム元信者の何がすごいって、人権が全く無視されたハウスでも穏やかに不満なく住みきってきまう所だった。そもそも話を聞くとサティアンの中では男女混合の雑魚寝で殆どプライバシーというものがなく、こんな人権無視ハウスでも個室があるだけで当時の大幹部クラスの待遇だという。すごい。なので現在暮らしている独房みたいな部屋は、当時のサティアンから比べるとリッツカールトンのスイートのような感じに思えるらしい。
これは修行の賜物ではないでしょうか。仏教はえらい。

住んでいる人もたいへんよかった。オウム信者と聞くと不気味な印象を持つかもしれないが、実際に会ってみると大変人格的に優れた人が多い。事実、自分が入居した時にも率先して手伝ってくれたし、勝手に住み心地のいいように住まいを整えてくれていた時は感動した。元信者と話をしていると、オウムにも色々あって、オウムが提供する様々なメリットに憧れて入ってきた人がいて、大きく分けると教団がかかげる「思想」ともう一つは「超能力」があった。思想は人類の救済であったり仏の菩薩行であったり。もう一つは幽体離脱や不老不死、超常現象などだ。話をしていた信者はオウムの掲げる思想に共感して入ってきたらしく、教団の崩壊とともに緩やかに現世へと軟着陸したようだった。

悲惨なのは超能力を期待して入ってきた人だという。
当時の教団は超能力を売りにしていて、実際様々な超能力らしき神秘現象がおきていたようだ。印象に残っているのは、かつてこのハウスに住んでいた脱会した元超能力系信者で、その人は人の思考というか考えというかオーラというか要するに「他人が何を考えていて何をしようとしているのか」というのを異常に精密につかみ取ってくる能力があった人らしい。しかもそれは遠隔で受信可能な能力らしく、別の部屋にいても察知可能ということだ。実際、ある信者がシェアハウスに戻ってきてその超能力者の隣の部屋に入ってボヤッとエロい妄想をしていたところ、いきなり隣の部屋から「やめろ!やめてくれ!」と騒ぎ出し、ドアを開けてその超能力系信者に話しかけると、どうやら「邪淫」のオーラが漂ったらしく、私の魂が汚れるので叫んだようだ。修行で磨き上げた清浄な魂を他人の邪淫で汚されたくない。ぐぅわかる。しかし、その後この聖者様はシェアハウスに女性を連れ込んでガッツリセックスしていたようで、結局追い出されてしまった。聖者とは?(哲学)

超能力というものがあるのかは謎だが、実際神秘体験が起きるのは事実なようで、それまでの神秘現象には「サティアン」というガッチガチの宗教施設が蓋をしていたが、それが無くなることにより神秘能力が方向性を失い途端に暴走するということが多かったらしい。そして多くの能力者が精神に異常をきたして潰れていったそうだ。しかしそれを踏まえても、利他を実践する者というのはどこか救われているように思うのはなぜだろうか。

カルトはいいぞ。仕事ができて気配りの利くいい人だらけだ。是非とも人生に一度は入るべきだと思う。俺はたぶんしないけど。

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