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【経験者は語る】グランドスタッフになるために必要なこと6つ

グランドスタッフとして働いていた時、カウンターでよく聞かれたのは、「どうすれば、グランドスタッフになれますか」という質問。

「んー…、結構しんどいよ?止めといたら?」と言いたいところですが、私のような出来損ないの人間に、そんな風に聞いていただけて、本当にありがたいお話だなぁと思っていました。

私は、何か一つの仕事をずっと継続してやる、ということが超ニガテだったんですが、唯一この仕事だけは、5年続けることができました。

本当にタフな仕事で、毎日「今日こそ辞めてやる!」と思っていました(だから皆さん、クルーばっかりちやほやしないで、グランドスタッフにも優しくしてください)。でも、本当に辞めてしまった今となっては、上司や同僚に恵まれて、良い職場だったなぁと思います。

このご時世で、今はエアライン各社、採用はしていないと思います。

エアライン業界が、再び活気づく日が訪れることを祈りながら、この記事を書いてみたいと思います。

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私は最初、不合格の通知をいただいていました。

それから5分くらいして、直接人事の方からお電話をいただき、採用の運びとなりました。

だから、補欠合格だったんですね。

入社してから、採用を担当している人と話す機会があって、その時のお話を聞かせていただくことができました。

その方曰く、「〇〇(私の本名)さん、面接の時にすごくキツそうな印象だったんだよね」と言われました。

続けて、「でも、実際入社してもらったら、全然最初のイメージと違ってびっくりしたよぉ。」とのことでした。

元々顔が濃い目なのに、メイクもばっちりで、髪はオールバック。ストライプの入ったパンツスーツに、10cmのピンヒール、プラダのバッグで行ってしまったもんだから、そりゃキツそーって思われますよね…(よく補欠合格できたなぁ、オイ)。

どんなに能力があっても、履歴書に書けない能力ならば、面接でそれを見せる時間はありません。

だから、できるだけやわらかい印象を相手に与えて、うちの会社でもうまくなじんでくれそうだな、と思われた方が有利だと思います。

黒のアイライナーやマスカラじゃなくて、茶色にするとか。スーツは一番シンプルなものにして、ヒールも低めが良いでしょう。※背が低くても、大丈夫です。背が低いスタッフ、めっちゃいました。

なんていったって、グランドの仕事では、チームワークがとっても大事。個性を出すよりは、協調性に重きが置かれます。

一度、就職したい会社の飛行機に搭乗してみるか、難しければ、空港まで足を運び、チェックインカウンターをのぞいてみましょう。

その会社でどんな人達が働いていて、どんなメイクをしているのかなど、知っていて損はないと思います。

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私が新人の時は、「熱が出ても、とりあえず一回出社しろ!」と先輩に言われました。今こんなこと言ったらパワハラですし、熱があるのに出社したら周りの迷惑ですよね。

空港っていろんな国から来た、いろんな人がいるから、病気をもらいやすいと思います。

だからこそ、手はこまめに洗って、ちゃんとご飯を食べ、お風呂にゆっくり浸かって、ぐっすり眠るということを習慣化することが本当に大事です。運動は、次の章で語りますが、仕事中にがっつりすると思います。

次の日も朝から仕事なのに、オールナイトで飲み明かすなんて、しない方があなた自身のためです。

体調が優れず、休んでしまうのは仕方がないですが、それが何回も続くと、あなたの信頼度もガタ落ちです。仕事も任せられなくなってしまうので、きちんと自己管理をしましょう。

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可憐に見えて(見えないかもですが)、体育会系なんです。

お客さんの荷物も重いし、便ごとにオフィス~チェックインカウンター~ゲートを何度も行き来するので、とても体力を使います。

また、書類の原本を関係各所に直接届けに行くことも多いため、「疲れた~」とバテていると、そういったお願い事もしづらいです。フットワークが軽い方が、ありがたがられます。

特に新人は、ヒールを履いて走り回らなければいけないので、本当に体力がいります。

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年齢じゃなくて、社歴が全てです。年下が先輩なんてこと、ざらにあります。私が入社したての頃(26歳)、ハタチの先輩にいろいろ教えてもらっていました。

相手が誰であれ、あなたのためを思った忠告を素直に聞けない人は、グランドスタッフには向いていないと思います。※ただ、自分のむしゃくしゃを発散するために、いろいろ小言を言ってくる人もいるので、そういう人の忠告は無視してOK。

これは、別にグランドに限らず、他の職種でも言えることですね。

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毎日、何百人という人に会っていたので、クレームを受けることもありました。というか、最もクレームが多い職種じゃないかと思うくらい、みんな何かにつけて、文句を言ってくるんですよ。

だから、何か言われるたびに真剣に受け止めていたら、心が折れてしまいます。

寝たら忘れることができる、ぐらい切り替えができる人でないと、なかなか難しい仕事です。

お客さんに「アホ!」と言われたこともあります。

大き目の男性に、肩を小突かれたこともあります。

ホント…みんな優しく…してよ(涙)って思うんですが、そんな時、同僚と愚痴ったり、おいしいものを食べてストレスを発散してました。

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私が働いていた会社では、「オンタイム出発」に並々ならぬこだわりがありました。

でも、オンタイムで出発できるって、お客様の到着後の予定にも影響するし、本当に大事。

そのためには、チームメンバー全員が同じ方向を向いて、同じゴールオンタイム出発を目指さなければいけません。マンパワーの1人が突然自分の役割を放棄して、「やーめた」って言ってサボりだしたら、オンタイムで出発できる確率は確実に下がりますし、飛行機が無事出発できるかすら、危うくなります。

だから、もし誰かが困っていて、あなたに余裕があれば、あなたがカバーしてあげてください。

逆に、あなたが困っていたら、チームの誰かがきっと助けてくれます。あなたを見捨てることは、ありません。

ゴールを達成できた時、チーム全体で喜びを分かち合えます。

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別に話せなくても合格はできると思います。私の同僚みんなそうだったので。でも、話せた方が、他の志望者よりも優位に立つことができます。

私は地方空港で働いていたので、英語も日本語も話せないお客さんが結構いらっしゃいました。

だから、ポルトガル語やスペイン語、タガログ語なんかが話せると良いんじゃないかと思います。

あるいは、必要最低限のフレーズを準備しておいて、しかるべき時にそれを活用しても良いですね。

やらなくてもいいけど、やってあげた方がお客様にとってもありがたいです。

エアラインっぽいから、言語の話にしましたが、何も言語だけではありません。

相手のことを考えて、ひと手間をかけれる人になること。

職場にそういう人がいてくれると、同僚たちも助かります。


※これらは、あくまで個人の意見です。※

グランドスタッフを辞めて早4年…。

毎日いろいろ大変だったのに、今では当時の楽しいことばかりが思い出されます。

人間の脳って不思議…。







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