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不健康すぎるバターとのユルい関係

9⃣ 2016年10月

Previously on Majimena Butter前回までのお話

失恋の痛手を引きずりながらも、マッチングアプリを駆使していろんな男とデートをしていた。

そこで一人、とてもタイプな男の人がいた。

彼は、仕事のため、私の住む街へ引っ越してきたとのこと。

顔もタイプだし、スマートで色気もあって、羽振りもいい。なんなら家も近いから、会いやすい。

モテそうだったし、他に相手はいくらでもいたと思う。

「お互い好き同士なら、それでいいじゃん」と言っていた。

私は私で、彼にそこまでハマる理由もなく、「私だけを見て!」という議論を繰り広げる元気もなかった。

こういう宙ぶらりんな関係でも、私との関係にコミットしてもらえなくても、なんかどうでもよかった。

ある日、彼と映画に出かけた。

上映中ずっと、イチャイチャしていたので、内容はよく覚えていない。

映画が終わり、トイレに行った。

トイレを済ませて出てくると、彼が誰かと話していた。

会社の同僚と、その彼女だという。

一緒に夕食に行こう、という話になった。

この申し入れを、断るべきだった。

なぜなら食事中ずーーーーっと、そのカップルのラブラブさを見せつけられて、自分という存在の無意味さを、嫌と言うほど自覚させられたから。

やることはヤっているのに、「彼とは、どういう関係なの?」と聞かれたら、答えることもできない。

映画を見に来てさえ、セックス以外のことを考えられない関係。
辛い時に頼れない関係。
誰にも内緒の関係。

「自分はただのセフレなんだ」ということを、よく知らない人たちから、知らされているようだった。

自分が恥ずかしかった。

「穴があったら入りたいとは、こういう状況を言うのだ」と実感した。

お母さんは、女手一つで私を一生懸命育ててくれて、大学まで入れてくれたのに、誰からも愛されず、セフレで満足しちゃってる今の自分って、まじでどうかしてる…。

私の自尊心はここまで落ちぶれたのか。

でも、彼と会わないなんて絶対に無理だ。違う方向から、メンタルが崩壊してしまう。

だから、彼とは会い続けた。

でもしばらく経って、『Crazy Ex Girlfriend』を見た時、「もうこんなこと止めよう」と思うまで。

▼その時の話はコチラ▼


それから突然「彼女になれないなら、もう会わない」と一方的に関係をメッセージで終わらせた。
今度は、私から。





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