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死ねばいいのになんて本当は思ってないよダサいし

 こんばんは、魔女オランジーナです。突然ですが、暑い季節って最悪ですね。何が最悪かってもう生存そのものがストレスなレベルで暑いことなんです。精神荒れっぱなし、夜も気も短くなり、普段なら気にしないような些細なことで腹を立てがちになります。最悪ですね、マジで死ねばいいのに。とかなんとかすぐに口走ってしまうのが玉に瑕でありチャームポイント。魔女オランジーナです。

 ただ、これはボキャブラリーの貧しさ、ネタにしたさによるジョークであって、別に腹が立つ人に本当に死ねばいいと思っていることはかなり稀です。ムカつく人間も嫌いな人間も基本的に私の知らないところで幸せになってくれればいいと思っていますし、人を殺したいとかも思ったことありません。他人のせいで精神状態が悪くなることはほぼないと言ってもいいかもしれません(病んでいるのは大体自分のせいです)。

 ということで、今日はそのように生きていける魔女の思考回路、持論について語っていきたいと思います。参考になるかならないかは貴方次第!

おどけて不快感を伝える

 現在バーでバイトをしているのですが、来店されるお客様には色々な方がいらっしゃいます。遊び方を熟知したナイスピーポーから、1杯500円のショットバーをガールズバーと勘違いしてセクハラしたり、いきなりチューしよやァと迫ったり。そういうときどうするか?我慢は体に毒ですので、わたしははっきりと「気持ち悪い」と言います。しかし相手はお客様、そのまま言ってしまうと大乱闘に発展しかねません。ではどうするかというと……文面はそのまま、満面の笑みと肩をすくめるジェスチャー、テンションの高いデカい声で「えぇ~!?気ッ持ち悪いなァ~!?えっなんでそんなこと言えちゃうんですか??ヤバ!!」と言う。すると相手は冗談や捨て身のギャグと勘違いしてゲラゲラ笑うのです。そこからは笑顔のディスり大喜利が始まります。「いやそういうことしてると若い子にモテないですよォ~~だって今実際モテてないし!!」「えっチュー??えっなんでなんでなんで??チューする要素ありました?時空歪んどんかな!?」など、いかに相手の行為を言葉では全否定しつつ、コミカルな動きや声色で憤怒を包み込み、明るい雰囲気を保つかに全力を注ぐのです。そういう冗談も通じない真のゴミの方にはお帰りいただくしかないのですが、今までのお客様はそういうことを言わない高給取りや臆病属性のかわいそうな女の子しか相手にされたことがなかったようなので、笑って盛り上がって下さいました。そういう人間を笑顔のまま退店させ、「ハーイありがとうございました~!もう来ないでね~☆」と言うときの達成感は他に代えがたいものがあります。やはり、言葉の上だけでも不快感を露わにすることは精神衛生上大切ですし、否定されることがなければ、その既に非常識に成り果てた行為は淘汰されていかないと思うんです。そういう事案に心当たりのある方は憤られるかもしれませんが、こういう出来事に遭遇したとき、本当はみんな最悪な思いをしています。言わないだけです。やっぱり、我慢は毒!なぜ、カビの生えた淘汰されるべき醜い価値観の人間のために、若い世代が一方的に心労を負わなければならないのでしょう?そちらも人を貶めて楽しんでいるわけですから、こちらだって同じくらいのアトラクション性を求めても良いのではないでしょうか。まあ、わたしはそんな不毛なことより楽しいことを知ってますから、そっちに時間を使いますけどね。

嘘と陰口は言わない

 上の方法のもう一つの利点として、面と向かって相手に不快であることを伝えているというのがあります。もちろん嫌なことがあったときは、鬱イッタラー魔女オランジーナ、滅茶苦茶ツイッターでキレるのですが、既に相手にわたしが怒っていることは伝えてあるので陰だけで言っているわけではないし、冗談めかして言っていたとしても嘘ではないんです。嘘は相手に間違った印象を与えてしまいますし、たとえ相手が悪い人だったとしても(まあ悪というのもそれぞれの主観でしかないですしね)、陰口を言っている!という罪悪感、後ろめたさ、そして良くない噂はついてくるもの。本当は嫌なのに喜んでいると思われたまま後戻りできないところまで行ってしまう……陰でしか文句や本音を言えないチキンだ、褒めていても嘘かもしれないと良くない評判が広まってしまう……。これではせっかくツイッターでブチギレたとしても負債が残ります。わたしは嘘は言わないし、思ったことはちゃんと伝えているという自信がある方が、恐らく日々の生活は豊かになります。そして、自分の価値観が正しいと思うのなら、相手を悪だと思うのなら、本音で建設的な話をした方が世の中は良くなるはずです。相手がなぜ自分と違うことをしているのか?それを良しとしているのか?探求は新しい発見をもたらしてくれます。もしかしたら、自分の方が間違っていたと思うかもしれない。そのときは自分の価値観が刷新され、ひとつ成長することができますしね。しかしどうしてもはっきり断れず、嘘をついてしまいそうになったら……そのときは、黙りましょう。何も言わない、適当に受け流す、へえ~と新情報を見せられたことに関する驚きだけ表明することによって、お世辞を回避することができます。良くないと思う物を見こそすれ、絶対に賛同しない、その後積極的に付き合うこともしない。それだけで相当毎日のストレスは減ると思います。そうやってみんなに避けられるようになった人はそのまま孤独死するか悔い改めるかの選択を迫られるわけですが……。人生は有限、せっかくならすてきだと思うものに触れて過ごしたいじゃないですか。

フラストレーションを昇華させる

 先日、「言いたいことのうた」という曲を書きました。大変愉快な曲なのですが、その曲のサビの歌詞がこちら。

 嫌い 嫌い 嫌い嫌い嫌い 嫌いって 嫌いって

 嫌い 嫌い 嫌い嫌い嫌い 嫌いって言いたい

とんでもない歌詞に見えますが、これも楽しげなFメジャーのキーとシャッフルのリズム、キャッチーなメロディに載せればオーディエンスに手拍子と斉唱を強制させるキラーチューンに早変わりなのです(ライブで楽しそうにしてくれた方、ありがとう!)。これは実際に嫌いな奴にキレて作ったわけですが、前述の通りそいつをそこそこ嫌いなことは相手に伝えてありますし、嘘で褒めることもしたことないし、そして、わたしは良い曲が書けてものすごく得をしたんです。もしこの曲がとても気に入られてCDが売れたり、晴れて収益の上がるYoutuberとしてデビューできたとしたら、実益すら発生します。嫌な思い、苦労、病気、憂鬱、そして怒りは、決して無駄ではないはず。なぜなら人が同じ過ちをしないよう克明に記憶し続け、かつ大きく感情を揺さぶられるものたちだからです。なるべくストレスの源は避けながらも、受けたストレスは倍以上の糧にする。バランスが大事です。転んでもただでは起きない不屈の精神を手に入れましょう。最強無敵!貧乏敵無し!

最大多数の最大幸福を追求する

 わたしの勝手な持論ですが、「正しさ」とは、「最大多数の最大幸福を追求すること」だと考えています。これは日本国憲法の序文にある言葉で、わたしのとても好きな言葉であります。まあなんかなるべくみんながハッピーになるといいよねっていうことです。つまりは、マジョリティもマイノリティも、自分もその意に反する相手も、自分や相手が今後接していくであろう人々も、みんなが幸せになるにはどうするのが一番効率的であるか?を考えるわけです。ショットバーでわたしにセクハラをしてくるクソジジイにも人権はあるし、家族も友達もいるだろうし、もしその人を精神的にゴリゴリに追い詰めて死なれでもしたら、わたしの個人的な快楽のために幸福の可能性を減らしてしまうことになります。それは非建設的だし、ポリシーに反する。だから傷つけることはなるべく避けるし、雰囲気も壊さない。でも思ったことは言わないともっと幸福の可能性が減るかもしれないので、言う。もちろん何が幸福かは個人によって違うので、その食い違いでケンカになることもあるでしょう。でも、そういう口論によって幸福の形が考えられていくことそのものに、わたしは大きな意味があると思っています。口喧嘩は最もデメリットの少ない争いです。殴り合いや殺し合いになってくるとかなり負傷や死の危険がありますが、口喧嘩では比較的そのリスクは低いでしょう。感情に任せた罵りあいもストレス発散にはほどよいですが、言葉を使えば、もっと楽しい明日が来るための対話ができるのではないかと、ちょっと期待してます。

死ねって言うのはすごくダサい

 先ほど負傷や死の危険について話しましたが、死は最も幸福の可能性を失う不可逆で重大なデメリットだと考えています。自分の怒りの原因を追究することもせず、それを表す語彙もなく。何らの建設的な会話ももたらさず、一方的に、それも陰口で言う「死ね」。これはかなり愚かです。ダサいです。もはやダサさを演じるタイプのジョーク。そんな思いをしなければならない最低なところからはサッサとさよならして、すてきなもののところに行った方がいいです。そして心と体が許す限りで本音を言って、戦ったり驚いたり、色んな話をした方がいい。初めは怖いかもしれませんが、本当のことを言わないほうがずっと苦しいと思います。綺麗ごと言ってんじゃねえよ!無理なもんは無理だろ!そうでしょうか?答えはいつかわたしが誰かに暗殺されるか、寿命でハッピーに死んでいくか、そのときにしか分かりませんね。

 とはいえ、わたしもよくツイッターで死ねだのゴミだのぶちまけてしまうクソダサピーポー、今も悪口雑言に4000字、3時間も費やしてしまう最低な人間です。生まれてすみません。まだまだ修行が足りないな~。ということで、みなさん一緒に最強になりましょう。勝ちも負かせもしないが負けるな!おれちゃ死ぬまで一生無敵!根拠はないけど大丈夫!

 狡い馬鹿になっていきましょう。幸あれ!

 (写真は最近買ったかわいい素材です。いいでしょ~)

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