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いたち式【麻雀の打ち方】

雀魂で麻雀を知ったという初心者さん向けに、麻雀の打ち方(とりわけ、点数の考え方)について解説します。
いたち式とは書いていますが、しばらく打っていれば誰でも気づくような事ばかりですし、特別な秘訣のようなものではありません。
ただ、経験則で感覚的に身につけるよりも、こうして言語化しておくと理解も深まると思うので書きつけておきます。

なるべく平易に書いたつもりですが、ある程度は役を覚えて打つ回数を重ねていないと、ピンと来るような内容ではないかもしれません。
まるっきりの初心者さんは、まずは役を覚えてたくさん打ってみる事をお勧めします。

■麻雀の勝利条件

まず気をつけてほしいのが「麻雀はどうなると勝ちなのか」という、考え方ついて。
麻雀は、点を奪い合うゲームです。
なので、たくさん上がってたくさん点を取れば勝てるように思われがちですが、必ずしも無闇に点を取る必要はありません
東風戦なら東四局の終局時、半荘戦なら南四局の終局時に、持っている点数の多さで順位が決まります
だから、終局した時点で2位のプレイヤーよりたった100点でも多ければ、あなたは1位になれるのです。

スポーツで言うなら、野球の勝利条件に似ているでしょうか。
テニスやバレーボールのように所定の点数を先に取ったほうが勝つわけではなく、得点差を判定されるその瞬間に、他のプレイヤーよりも少しでも上回る点を持っていれば良いわけです。

ここから言えることは2つ

1つ目は、すでに充分な点を得ているなら、点を取りに行くよりも奪われないように注力すべきという事。2位と100点差でも3万点差でも同じ1位なのですから、無理に攻めなくとも良いのです。

※ウマというルール
麻雀ではゲーム終了時、順位により得点補正がかかります。この補正を、ウマと言います。
1位なら+1万点、2位なら+5千点などです(ルール設定でカスタマイズできます)。
このプラスぶんがどこから出ているかと言うと、3位と4位から捻出されます。上の例で言えば3位はー5千点、4位はー1万点といった具合ですね。
ウマは段位戦でも採用されているので、少しでも順位を上げてゲームを終えるようにしましょう。

2つ目は、「時計の進み具合に気を配る事。
ここで言う時計とはリアルの時計ではなく、勝敗が決する終局の瞬間まで、あと何局あるかーーという進み具合の事です。
自分が勝っているなら早く時計を進めてしまえば勝ちが確定しますし、負けているなら時計の進みをできるだけ遅らせて、じっくり得点チャンスを狙ったほうが有利です。

反対に、負けている時に子の早上がりを連発して時計を進ませると自分の勝ちを遠ざけるだけでなく、トップのプレイヤーの勝ちを迅速に確定させる利敵行為になりかねません。気をつけましょう。

例外的に、親があがった場合のみは時計が進まず、同じ局が繰り返される時間停止状態になります。
この時をチャンスと見て、早い手作りで連荘するもよし、打点の高い役作りを目指すもよし。
ただし、親は子にツモられた時に倍の点数を取られてしまうリスクもあるので、あなたが充分な点数を得ているなら、早々に親を手放すほうが賢明かもしれません。

■相反する要素

さて、ここまでの話を聞いて、
でも、結局は点数をいっぱい取れば勝ちなんでしょう?」と思う人もいるのではないでしょうか。
点数を取れば勝ちーーそれは動かしようのない事実です。
しかし問題は、麻雀において点数を取りに行く時が一番、点数を失いやすい時でもある事でしょう。

麻雀において、両立しにくい要素があります。
それは「攻撃←→回避
そして「スピード←→ダメージ」です。

上がり可能な状態になる事を聴牌テンパイ)と言いますが、テンパイの時にツモってきた不要牌を捨てて、リーチした他家からロンされる……というのは、誰もが経験しているケースだと思います。
手の中にはロンを回避できそうな牌が他にあるにもかかわらず、テンパイを維持したがゆえに振り込んでしまうわけですね。
攻撃する姿勢が隙を生じさせ、回避がおろそかになるのです。

だから、あなたが1位を取るのに充分な点を既に持っているのなら、欲張る必要はありません。2位以下の人たちが点数を奪い合って時計を進めてくれるのを、回避に専念しながら高みの見物していましょう。

もう一つの両立しにくい要素である、スピードとダメージについても説明しておきます。
一般的に、打点の高い役作りは時間がかかります

麻雀では役を重ねることが可能なので、断么九タンヤオ)と平和ピンフ)と一盃口イーペーコー)の条件を同時に満たせば、当然ながらタンヤオのみであがるよりも高得点になります。
ただし、そのぶん成立させるまでに時間がかかりますし、時間がかかれば他家が先にあがる危険性も増していきます。
トップとの点差を常に意識し、時計が終わる瞬間までに逆転できる打点を目指すのが理想ですね。

どうしても逆転できない得点圏に居るのなら、せめて一つでも順位を上げて終局したいところです。
麻雀ではウマの点数が無視できないほど大きいので、順位にはこだわりたいですね。

■補足:初心者がやらかしがちな失敗

※リーチ
テンパイ即リー」は、初心者の強い味方です。
役など覚えていなくてもリーチさえかけていればあがれるので、麻雀を覚えたての頃はとりあえずリーチをかけたくなるものです。

でもリーチをかける前に、ちょっと確認してください。
あがれる牌は、場に出尽くしていませんか?
ほしい牌が捨て牌置き場)や誰かの副露チーやポンした牌)、ドラ表示牌などにも使われていないか、気をつけてください。

雀魂では、テンパイ時に待っている牌の残り枚数を見られる機能がありますし、手持ちの牌をクリックすると場に出ている牌も色がつきます
これらの機能を活用して、残り枚数に気を配っておきましょう。

麻雀では、同じ牌は4枚しかありません
[4][5]のように3と6の二種類の牌を待つ場合、最大で8枚ぶんのチャンスがあると言えます。
[7][9]のように間を待つ場合は、8だけの一種類を待つので最大4枚分のチャンスしかありません。

できるだけ多くの種類を待ちたい
ものですが、自分で使っている牌を差し引く事をお忘れなく。例えば[1][1][南][南]のように1と南を待つなら、牌の種類は二種ですが2枚ずつ自分で使っているため、チャンスは最大4枚分です。
同様に、[5][6][7][8]で雀頭として5と8を待つなら、6枚分のチャンスになります。
確率の話なので必ずしもその通りになるとは限りませんが、長い目で見れば確率を理解しておいて損はありません
※カン
打点を簡単に高めてくれるドラは、なるべく使っていきたいものです。
では、そのドラを増やしてくれるカンも、積極的に狙ったほうが良いのでしょうか?
新ドラをめくるまで、どの牌がドラになるかはカンをした本人にもわかりません。そういう意味では、一見、どのプレイヤーにもチャンスは平等にある……ように思えます

しかし、これは大きな誤解です。
ドラを得る機会はみんな平等ですが、ドラの恩恵で高得点を得られるのは、あがったプレイヤーだけなのです!
だから、自分がテンパイしておらず他家がリーチをかけているような状況でのカンは、敵を利する結果になりがちなのでお勧めできません
反対に、自分が一番早くあがれそうな状況なら、カンでドラを増やすメリットは大きいですね。

ベタなクイズ番組では「最後の問題だけ5万点になります!」なんて事がよくありますが、闇雲にドラを増やすのはそれに近い状況を作り出す行為です。
大きく凹んだ最下位が逆転のチャンスを掴む結果にも繋がりかねないので、もしあなたが1位なら場を荒らさずに終局に向かったほうがリスクは少ないと言えるでしょう。

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