シャカイジン1年生

大学卒業、そして社会人1年生おめでとう!立派な社会人になってください!これからは社会人として恥ずかしくないようにな!学生と違って社会人には大きな責任があるからな。たくさんの人にそう言われて大学を卒業&中小企業に入社したわけだけど、この「社会人」という言葉がどうもうまく飲み込めない。それは、多くの人の口から発せられる「社会人」が、「サラリーマン」を指しているにも関わらず、そこに働かざる者への蔑視が(意識的かどうかに関わらず)含まれているような気がするからである。働かざる者食うべからず、って言うけど生存権は憲法に明記された基本的人権のひとつだし、そんな諺は原始時代のものである。だいたい社会人社会人って言うけどバンドマンしてるとかなりの数のフリーターと遭遇するがあの人たちは?ライブハウス勤務のカッコいいおじさんたちは「社会人」か?そういう人たちを含まずに「社会人」なんて口にするんじゃないよ、馬鹿にすんなよ、この野郎。ネクタイ締めてるヤツだけが社会人じゃねーんだ、会社人以外も社会をサバイブしてるんや。ふざけんな。そう思いながら今日もワイシャツにアイロンをあてて通勤電車にスライディングしている。

そういうふうにムカつきながらも、生活には、自分でも驚くほど慣れてきている。以前の倍以上(前が安すぎた)の家賃を払って住んでいる部屋にもびっくりするほど慣れてきた。絶対無理だと思っていた早起きも今のところほぼ問題なし。人間関係も、職場でだいぶ気を遣ってもらってはいるが、特に問題なし。あんなに愛していた京都も、たまに行けばいいかな、という程度の気持ちになってきた。あんなに不安だった帰宅時間も、いざ始まってみれば大した不満ではなくなってきた。なんや、結局なんでもいいんか、とか自分に対して落胆してみたりしているけど、そろそろ数年以内に身の振り方を考えていかないとな。具体的じゃなくても、方針は決めて生きていきたいなーというサラリーマン1年目。



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