Nikon Zマウントに乗り換えてから初めて手にしたZレンズがNIKKOR Z 35mm F1.8Sでした。それまでは50mmのレンズを愛用していましたが、SIGMA50mmArtへの絶対的に信頼からZ50mmへの移行は見送り。それに変わって新たにチャレンジしたい画角であった35mmを選びことになりました。

当時調べた情報でザックリした理解は、マルチフォーカス採用により素早く確実なAF性能を有し収差も妥協なき設計になっている。加えて近接域でのボケが特になだからかでグッと寄った写真を撮りたくなるというものでした。

このレンズでの撮影枚数は、所有するZレンズ内で最多。当初は慣れない画角に購入を後悔したことも....。しかし使い続けるうちに画角にもなれ、少しずつこのレンズの良さを実感するようになりました。今回は作例を通して簡単にレビューします。

まずは基本スペックから。

基本スペック

Nikon公式HPより引用しましたが、こう見るとF1.8のレンズながらも贅沢な設計であることが分かります。非球面レンズ3枚やナノクリスタルコートなど絵作りに対し期待できるレンズ構成。さらに約370gと比較的軽量でスナップ撮影から日常使いまで幅広い用途で活躍できそうな印象を受けます。

意外とボケやすく圧倒的な解像力

Zレンズの魅力はクリアな解像力。35mmは標準域ですが広角寄りなためF1.8ではボケるのか？という不安があります。ただ、その心配は写真を撮るごとに薄れていき、思い込みであったと気づきました。特に近接撮影におけるボケ感は滑らかで惚れ惚れするほど。ついつい近寄って撮る機会が無意識的に増えています。

Zレンズらしい写りでウットリします。解像力や描写性も美しく、中央から四隅にかけてしっかり写っています。35mmは角度によって独特の歪みが発生しますが、それも最小限まで抑え込まれているためクセが少なく使いやすい印象です。

そして、忘れてはいけないのが逆行耐性。ZレンズSラインは写りに徹底的にこだわっており、どんなシーンでも撮影者の思い描く写真が撮れるように設計されています。逆光でもゴーストやフレアの発生を抑え込み、しっかり写し出してくれるためどんなシーンでも信頼できるレンズだと言えます。

徐々に充実してきたZレンズたち。どれも良さがあり自分に合ったものを選ぶ参考になれば幸いです。