見出し画像

マネタリーベースってなんだ

こんにちは。本日はアベノミクス時代に話題になっていたマネタリーベースについて解説したいと思います。

まずはマネタリーベースの計算式からいきましょう!

「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」

日本銀行発行高は紙幣の額、貨幣流通高は貨幣の額。ここまでは、いわゆる"お金"がどれだけ出回っているかですよね。
最後は日銀当座預金で、これは金融機関が日銀に預けている当座預金の合計を指します。
マネタリーベースとは、世の中に存在するすべてのお金と考えていただければいいでしょう。

ちなみに、似た言葉にマネーストックがありますが、日銀のホームページにはこう記載されています。

金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量」のことです。具体的には、一般法人、個人、地方公共団体などの通貨保有主体(金融機関・中央政府を除いた経済主体)が保有する通貨(現金通貨や預金通貨など)の残高を集計しています。

ここで、なぜ金融機関が日銀に預け入れているのか気になりますよね。

民間金融機関と日銀の関係からまず説明しましょう。
民間金融機関は準備預金制度という仕組みによって、預金総額の一定割合(法定準備率といいます)を日銀に無利子で預け入れなければなりません。これが日銀当座預金です。

準備預金制度とは、対象となる金融機関に対して、「受け入れている預金等の一定比率(これを「準備率」といいます)以上の金額を日本銀行に預け入れること」を義務付ける制度です。このようにして日本銀行に当座預金または準備預り金として預け入れなければならない最低金額を、「法定準備預金額」(または所要準備額)といいます。

https://www.boj.or.jp/about/education/oshiete/seisaku/b33.htm


このように、金融機関は日本銀行に一定額を預けなければいけない仕組みになっています。

金融機関は顧客から預かっているお金に対して利子を払ったり(かなり低くはなりましたが...)、当然その他経費を払うがありますから、稼がなくてはいけません。
日本銀行に預け入れるお金は無利子であるため、これでは金融機関は稼げないので、一定額以上は預ける必要はありません。

また、日銀当座預金は増やしたり、減らしたりが可能で、方法としては「貸出政策」と「公開市場操作」の二つがあります。ちなみに、上記の法定準備率をいじることは、あまりしないようです。
詳しい話は今後させていただきます!

さて、最後になりますが、このマネタリーベースがどのような議論に繋がるのか、2013年安倍元首相は以下のような発言をしています。

「デフレは貨幣現象であり、金融政策で変えられる」

このデフレは負のスパイラルとも表現されることもあるくらいで、モノの価格が下がることであり、モノの価格が下がると皆さんの労働に対する対価も減りますから賃金も減る、対価が減って貧しいのでさらにモノを買わなくなる、という悪循環です。

このデフレの原因は何か?アベノミクスの時にはすごく論争になりました。安倍元首相の仰ったように、貨幣減少であり、政府・日本銀行の政策により脱却できるのではないかと。

実際にアベノミクスの効果もあり、失業率が大きく下がり大企業は儲かって、日本経済は上向きになっているのですから、プラスだったと思います。

ただし、生産年齢人口の減少による失業率低下やアベノミクスの副作用を指摘する声も無視せずに、しっかりと議論を積みたいところですね。

少し長くなってきましたので、詳しい話は今後いたします!よろしくお願いします!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?