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初めてのボラバイト

インターネットのサイトで、ボラバイトを見つけた。4月から旅を続け、所持金が少なくなったので、働きながら旅を続けることはできないかと、応募に至る。
ボラバイトとは最近の働き方の一つで、日給4,000円から6,000円の農家や宿泊施設が対象となっている。食事は付いているところと自炊のところがある。住み込みのところがほとんどである。
5月の10日間、高知県宿毛市にある大串農園に応募した。ボラバイトには電話面接がある。
「きみ履歴書には綺麗好きと書いてあるが、綺麗好きなのか?」「はい!」
「きみの性格はどんなんだね?」
「え~と、一人でいることも好きですが、皆でいることも好きです」
「そうか。ここでの仕事は団体行動になるからね。皆と一緒にできるかな」
「はい!」
愛媛からバスで4時間宿毛の駅に着くと、電話面接をした農園のオーナーが立っていた。部活のコーチのような雰囲気の人だった。車の中で農園を始めた頃の話しを聞かせてくれた。寮に着くとオーナーと社長(夫婦)がビールと地元の魚料理で迎えてくれた。
大串農園の朝礼は画期的であった。
1人1人大きな声でしっかりと挨拶をし、握手をしながら全員と挨拶をする。毎日である。私は、最初の挨拶で働きながら旅をしていく行程を告げた。その時、次は福岡、その次は大崎上島と決めていたように思う。
「旅人が来た!」と声が聞こえた。オーナーは
「この人からも学べる事がある!そんな気持ちで付き合って欲しい」と、私の人生のフットワークの軽さを例に上げた。
最初の仕事は、収穫した小夏の袋はぎだった。両手を使って一度に2個の小夏をはいでいく。何よりもスピートが求められた。
数日の袋はぎが終わり文旦の花もぎの仕事に変わった。植えて3年までの若木の花や実はすべて採っていく。数日かけて7~8人で農園を回った。
次の仕事は、小夏の大小選別だった。両手を使い大きな小夏は右。小さいのは左とリズミカルに分けていく。毎日何トンという量が選別されていった
10日は、あっという間に過ぎた。最終の頃には、私は皆から「おかん」と呼ばれ、オーナーからは「もうお前は若くないのだから、寮母をしろ」と言われた。「行くところがなくなったら、戻って来い!」と。
自給自足がしたいと、私の気持ちを了解し、料理がしたいという希望を聞いてくれての言葉だったので、とても温かく受け入れてくれているように思えた。
私は、ここにまた戻って来るのだろうか?  

                         2018年5月終わり

感想

毎朝の朝礼。元気に大きな声で一人一人が握手をして挨拶をすることから始まる。最初圧倒されるんだけど以外と癖になり
楽しい。(^_^)
社長は料理が上手でよく差し入れしてくれる。
けっこう豪華!
子供のような笑顔を見せキュートな印象。
仕事は小夏の収穫後の仕事【袋はぎ】【選別】【花とり】
だったんだけど規模が大きくて大変だった。

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