Battle of the Sexes/Three identical strangers

 飛行機で観て非常に得した気分になった映画2本。

 前回のフライトで、あと30分くらいのところで着陸態勢に入ってしまい、クライマックスの試合の結果を見ずに尻切れトンボで終わった Battle of the Sexes(邦題『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』)のつづきを1年越しで見ました。だいたい想像がつくからまあいいや、と思って気になりつつもそのままになっていたのですが、こんなにもスッキリ爽快な結果なのだったらやっぱりもっと早く見ればよかった。このエマ・ストーンは、すごく良い。テニスはおろかスポーツもの全般にほぼ興味がない私ですらも燃えました。Borg vs McEnroe(邦題『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』)も見てしまったくらい。しかし、こちらも絶対『ボルグ対マッケンロー』って邦題だと思って一度はそう書いたんですが念のため調べたら違ってびっくり。スラッシュは音読するのか、「氷の男と炎の男」と付け加えることで、誰をどう惹きつけようと思ったのか。翻って Battle of the Sexes の邦題を、訳さずそのまま『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』とカタカナにするに至ったのも、色々訳を考えた末、やはりこれしかないでしょうとなったのか、セクシーズをわざと誤解させるために、そのままカタカナにしたのか、なんなんだろな?と自称・邦題を考える会会員の私としては色々思うわけです。
 ついでに、この監督が『リトル・ミス・サンシャイン』の監督だと気づかなかったら、わたしレーダーには全く引っかからず、見逃していたかもしれません。『リトル・ミス・サンシャイン』も、そのままカタカナだけど、これはまあ、そうするのもわかる。

 もう一つの Three identical strangers は、ドキュメンタリーフィルムで、気になっていて映画館に行こうと思いつつ、なかなか上映時間や公開劇場が限られていて行きそびれたのを、もう飛行機でやっていて、「うわ、やったー」って感じで見ました。あえて詳しいレヴューを読むのを避けていたので、「ええ!」「えええ!」「ええええええ〜〜〜」っとなる、やっぱり最終的にどんよりするけどいい作品だった。まあ日本公開はされてなかろう、と思って調べたら東京国際映画祭で去年上映されたようだ。邦題『まったく同じ3人の他人』。
 …もはや、これでいいのかよくないのか、判断を超越した感じの邦題だけど、この邦題はつけるの難しいよね。わかる。と、翻訳者の気持ちになって考えてみたりもする自称・邦題を考える会会員。なのであった。

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