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2019/5/28 赦すということ

子を産んでからいちばん変わったのは、子どもに関するニュースに敏感になったことだろう。今日も小学生の子が刃物を振り回した男に斬りつけられ、そして亡くなられたというニュースに心底動揺し、仕事もイマイチ集中できなかった。

こういった事件に触れるたびに私がいつも思い出すのは2006年にアメリカで起こった無差別殺人事件のことだ。男がアーミッシュのコミュニティの小学校に押し入り、幼い子達5人もの命を奪った後に自殺した。

他の事件と大きく違うのは、被害者の関係者が犯人を赦したことで、その赦しは徹底していて、自殺した犯人の葬儀にも参列するほどだった。

アーミッシュとは聖書の教えを厳密に守りながら生きている共同体。そして彼等は聖書に繰り返し記されている「汝の敵を愛せよ」を体現した。この事件のことを知って以来、私は彼らのようでいたいと思って生きてきたのだけれど、やはり今日のようにいざ自分の子が、と想像すると、ぞっとするし、果たしてそんな風になれるのかというと、正直いまは自信がない。

ただそれでも、世の中にはたくさん理不尽なことがあって、そしてそれはいつか自分の身に降りかかるかもしれないということ、そしてそれがたとえ我が身に降りかかってしまったとしても、憎み続ける人生は嫌だなあと改めて思う。そしてそのつらさに耐えられずに自分から命を投げ出すこともしたくない。

そんな私ができることは、とにかく毎日を丁寧に大切に過ごすこと。明日何があっても、あの時ああしていれば、なんて考えなくてもすむように大切な人と過ごすこと。

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