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英語のロジック:与えられた設問に対してならば、パラグラフ毎に内容が被らないように(IELTS等)

おはようございます。
英語中級者(TOEIC500点以上)向けに、プレゼン、スピーキング力アップのこつを書いています。元アメリカ大学スピーチ講師の高橋です。

初めての方はこちらから(自己紹介):

今日は、ロジックのことに関連して、パラグラフが複数ある、複数の設問に答えながら、スピーチを完成させていく場合について、書いてみます。

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IELTS等によくある形ですね。因みに、IELTS(アイエルツ)は、TOEFLiBTと同じように、世界の大学に留学する際の足きりに使われる、4技能試される試験です(読む、書く、聴く、話す)。

英検は日本の国内だけで知られていますが、IELTSは、世界中150カ国以上で使用されている試験なのです。私はIELTSでバンド7になれるスピーキングを教えています。その際に、ロジックがとても大切なのです。

自己紹介等、初めから、答える必要のある質問もなく、好きに作っていいという物と違い、IELTSのスピーチは、4つある質問に答えながら、スピーチを構築していきます。

考える時間は1分、話す時間は2分まで。そのなかで、ロジックのしっかり通ったスピーチを構築するには、普段からロジックの整った形で話す練習が必須です。

このフォーマットはテストでなくても、短時間で考えをまとめる、という所にも使えるのではないでしょうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー具体例があった方が、言いたいことがわかりやすいと思うので、IELTSのスピーキングを例に話しを進めます。

テストでは、4つ問題があり、それらに答える形で、スピーチを作っていきます。考える時間が1分ありますから、その間にメモを取っていいのです。

この際にポイントは、どの質問から答えていけばいいのか、ということです。結論に当たる部分がスピーチの最初に来るように、それらしい問題を探します。

あれば、それから答えていくように、作りますが、なければ、スピーチの最初にそれが来るように組みます。英語の結論ー本文(例や詳細)ー結論、という形に整えるためです。

そこで、準備時間に何を言うのかを、質問毎にメモしていくのですが、ここがロジックを整える場所なのです。

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大切なことは2つ。1つは、言いたいことが、被らないように、ということ。1つのアイディアや例は、全体で一回だけ出てくるべきなのです。数回繰り返してしまう方がいらっしゃいます。

もう1つは、言う内容の抽象度が、パラグラフの初め(statement)とそれ以外で違っている、ということです(抽象的なことー>具体例の順で)。

で見てみましょう。あなたの町の高い建物について、という題で①場所、②いつそこを使うのか、③外見、④なぜ好き・嫌いなのか、という4つが質問だった場合です。

なぜ系の質問は、結論になりやすいので、最初にもってきます。また何について、話しているのか不明だと、伝わりづらいので、何なのかも先に言います。

①の「場所」は、何なのか、を言った時に、一緒に含めてしまってもいいかも。XXホテルで、YYという都市の中央にあります、のように。

そして次に、③の外見を描写してもいいでしょう。階数、色、建築上の特徴など。

それから②いつ 使うのか、になります。(問題が書かれた順に言わなくても、OKです。)ここでしやすい間違いは、一般論と自分の経験をごっちゃにしてしまうことです。

問題として、客観的な~に使う、ことの説明を求められているのだったら、ご自分の経験(家族とよく利用している。食事が美味しい等)だけでなく、それは他の人達も体験できること、だからこの建物の魅力になっている、と一般論化するべきでしょう。

もう1つ、まぜこぜにしやすいのは、なぜ好きか、という部分への答えと、この個人的な経験の描写の部分が、一緒になってしまうことです。

自分が楽しくても、他の人達がそう感じているのかは、必ずしも、同じではありません。だから、「自分が楽しかった」という描写だけでは、その場所が楽しいという一般論には、すぐにはつながらないのです。

自分の感じていることを、他の人達も感じているー>だから その場所はXXで人気があり、好かれている、と言う風にもっていかなくてはいけません。

そして、最後に時間が残っていれば、結論を繰り返します。~が好き、なぜなら~という物ですね。これで完成です。(時計を見ることは、禁止なので、体感に頼る他、ありません。)

上のテストのような、時間制限がある物だからこそ、日頃のロジックを整える為の練習が物をいいます。あいまいなまま伝わった感じを持ってしまう日本語なので、英語で話す際には、注意が必要です。

今日はここまでです。お読みいただき、ありがとうございました。
写真は、複数のパラグラフがロジックで結ばれている様子を思い、選んでみました。


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