モラハラ被害者のあなたへ2

 自分に起きていたことが何であったかを悟ったときに「自己愛性パーソナリティ障害」という言葉を知った。
 自己愛性パーソナリティ障害とは何か。モラハラをする人は、この障害を持つ傾向があるそうだ。その特徴が的確に書かれたサイトがあったので、引用させていただく。

①自分が重要であるという誇大な感覚(例:業績や才能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)。
②限りない成功、権力、才気、美しさ、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。
③自分が“特別”であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達(または団体)だけが理解しうる、または関係すべきだ、と信じている。
④過剰な賛美を求める。
⑤特権階級(つまり、特別有利な取り計らい、または自分が期待すれば相手が自動的に従うことを理由もなく期待する)。
⑥対人関係で相手を不当に利用する(すなわち、自分自身の目的を達成するために他人を利用する)。
⑦共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。
⑧しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。
⑨尊大で傲慢な行動、または態度。
(ハートクリニック大船 ホームページより引用)

さらに詳しく知ろたい方には、こちらもぜひ。
https://www.kokoro-ashiya.com/narcissistic-personality-disorder/fate/


 私がモラハラをされていた相手は、この全てに当てはまる。
 前述のグループ展への参加の声掛けをしたときに、他の出展者のことを「みんなエロスなんてわかっていない。女の裸を出せばいいと思ってるような奴ばかり」と言ったり、展示のホームページを作るときにバナー用の画像の提供を主催者が呼びかけてもなかなか提出してくれないので、連絡を取ったら「俺の写真をタダで使うのか?」と言ってきた。
 ちなみにその展示には海外で公演をするような高名な緊縛師や、名前を出せば誰でも知っているようなアイドルや女優の写真集を撮影しているような写真家も出展していた。プロとは言えども、さほど単価の高くない仕事を本数こなすことでカメラマンという身分を保っているような彼が、そんな人達と一緒に作品を出せるだけでも有り難いはずなのに。
 さらに、在廊予定表には全日☓をつけてきて、これも主催者から何とかしてくれと言われた。
 さすがに出展をやめてもらおうかと思ったが、私が誘った責任を感じていたので、一時間でもいいから、在廊できる日を作ってくれと話して、主催者にも納得してもらった。

 展示が始まるまでに私は彼のことでかなり消耗してしまったが、展示が始まると積極的に他の人の設置を手伝ったり、在廊もほぼ毎日していた。(今思うと他者に良く思われるために取る行動の典型的なパターン)

 この展示をきっかけに彼は私のことを「自分の賛美者、自分の目的を達成するために利用できる駒」と感じたのだろう。約束を守らなかったり、人の時間に割り込んできたりするような困った相手だったのが、うって変わって、いろいろと尽くしてくれるようになった。グループ展直後に開催した私の個展に毎日のように来てはzineの袋詰をしてくれたり、飲み物代を出してくれたりと、あまりの変化に戸惑った。そのうち、私の撮影を無償で手伝うと申し出てきた。

                                  続く


 


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