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魔女狩り

 最近、ツイッター上では、献血のポスターを皮切りに、フェミだのミソだのと言った議論が盛んに行われている。(自分がフェミニズム関連の方のフォローを多くしているせいか、そういうものがたくさん流れてくる)
 それを見ていて思うのは、匿名ならば怖くないとばかりに、ぞっとするような持論を展開し、人を攻撃する人の多さである。
 たった140文字で的確に自分の主張を伝えることは、プロとして文章を書いているような人でも簡単ではないということを皆、忘れているのではないか。それを差し置いて、言葉の端をあげつらって人を攻撃する。攻撃された側も140文字で反論しているのを見ていると、「おまえのかーちゃんでべそ」「おまえのかーちゃん大でべそ」などと言い合っているようである。

 今や、ネット上で自分の言いたいことを発信しようとすれば、いかようにでも手段は選べる時代である。人の人格を貶めてまで言いたいことがあるならば、たった140文字のフィールドで、自分の顔も名前も出さずに言い捨てるというのは卑怯ではあるまいか。
 持論を人に納得してもらうように展開するには、ある程度の文字数が必要だし、それを書くための文章力や、持論を裏付けるために文献を読むことも必要だ。
 そういう努力もリスクも取らずに、汚いものを垂れ流し、意見を言う人に石を投げ続けるようなSNSを見ていると、いつの時代も、どんな場所でも大衆というものは生贄の羊がなぶられるのを見るのが好きなものなのだと感じてしまう。
 


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