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忖度ポスター

 今回の空想ピンク映画ポスター展のビジュアルを思い切り忖度仕様にしたのは、今「ひよこばばあ」で話題のクレカ決済に関連している。

 自分のサイトで通販を立ち上げるまではBOOTHで通販対応をしていたが、ここ2年くらいは商品をアップするたびに商品を消されることが続き、ついにはアカウントまで消されてしまった。

 補助金を使って、わざわざ自分のサイトを通販仕様に作り変えたのは、こういう背景がある。

 さりとて、今のサイトもまったく自由なわけではなく、18禁商品はNGだし、センシティブ表現と見做されるとクレカ決済を止められる。

 空想ピンク映画ポスター作品は過去の自分が受けてきた性加害に対するアンチテーゼとして作ってきたのだが、だんだん好きなように発表できなくなってきている現実に意欲が削がれている。
 作品をお金にしようと考えないならば、好き放題やれるのだが、私には大口のスポンサーがいるわけでもなし、作品をお金にしていかなければ次の制作のための資金がなくなってしまうのだ。

 ネットのアダルト規制は、ネットの性質を考えるとやむを得ないところはあるのかなとは思う。
 あまりに広がりすぎるので、規制はたしかに必要だ。
 しかし、ちょっとした言い換えで規制を潜り抜けることが可能なら、その規制に意味はあるのだろうか。
 写真や絵にしても、AIが肌色面積、胸の谷間、お尻の割れ目を判断して規制をかけている現状はどうかと思う。
 ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」がセンシティブ扱いになった話は笑えない。

 こんな時代だからこそ、クールベが「世界の起源」を描いたようなことをしていきたいと思うが、そういうことをやり続けるには、規制の壁が高くなり続ける現状があまりにも厳しい。

 そんなことを思いながら、作ったのが今回のポスターだ。
 今後、空想ピンク映画ポスター作品を作り続けることができるのか、現状はかなり意欲が削がれている。

 最後になるかもしれないマキエマキの空想ピンク映画ポスター展、1人でも多くの方にご覧いただけますよう。

空想ピンク映画ポスター展6
4月23日〜28日
渋谷ギャラリールデコ3階

10月22日〜27日
心斎橋ギャラリーソラリス

にて。

東京展のみ顔出しパネルの設置あり。 

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