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長崎日帰り旅~さっちゃん編

夢の中だと自由なはずなのに
自分でも夢だと薄々気付いているのに
現実で植え付けられた縛りをそのまま
反映してしまうことがある。
羽目を外せない、怖がりな自分が
時々、歯がゆくなる。
そして、目覚めて間も無く
ほとんど忘れてしまう。

さっちゃんが見た夢の話を聞かせてもらったのは、出逢って間も無い頃で、この夏に控えているコラボの最初の相談に来てくれた時だった。

私が、長崎出身ということもあって
思い出したエピソード。
内容を全部はっきりと
覚えていたわけではないけれど
最後に「鍛冶屋町」に居たというところで
その夢は、幕を閉じたらしい。
「鍛冶屋町」という町は
日本国内に、いくつかあるらしいけど
直感で長崎だと、さっちゃんは確信していた。

いつか、長崎の「鍛冶屋町」を散策する旅をしよう。
そんな約束をして、気が付けば3年近くの月日が流れていた。

2023年の末に、さっちゃんは、それまで勤めていた林業の会社を退職。
それからは、時間的にも余裕ができ
年始の「古着と戯れる会」で、その約束が
ようやく具体化。
ちょうど「さくらももこ展」の会期中でもあり、のんちと、おはぎちゃんも一緒に4人で出掛けることにした。

9:00頃待ち合わせて
さっちゃんちの車に乗り込み、いざ長崎へ。
前日までの雨模様もはね除ける晴天。
きっと、さっちゃんが晴れ女だよね、
そんな話をしながら
「星野源」をBGMに高速を走り抜ける。


旅感を味わいたいと、大村湾PAに立ち寄り
トイレ休憩。
お土産コーナーを覗いたり
大村湾を眺めたり
のんちは、紙カップタイプの自販機で
コーンスープを買う。
目的地を前に高揚していく3人の笑顔が
まぶしかった。

出島周辺に車を停め、歩いて中華街まで。
港公園は、ランタンフェスティバルの準備中で
既に運び込まれた大きなランタンたちは
もうそこが、自分たちの居場所と言わんばかりに、誇らしげだ。
観光客に紛れて(いや、自分たちもそうなんだけど、私は、迎えて案内する側のスタンスもあって)、4人4様、写真を撮りまくる。
晴天が、その鮮やかさを際立たせる。



おはぎちゃんが、事前に下調べしていたお店は、ランタン前でイレギュラーな営業形態になっていてお休みだったけれど、私も行ったことのある「会楽園」で昼食をとることにした。
11時台で、スムーズに着席するも、メニューを見ながら吟味して、オーダーを頼む頃には、満席になっていた。
恐るべし、中華街、観光地、長崎。



それぞれに長崎の中華を味わって
お腹も満たされたところで
鍛冶屋町界隈を目指す。
佐賀で暮らしていると、中々歩くことがない4人だけれど、町並みの雰囲気や刺激に、目を奪われながら、すいすい進んでいく。
満腹な、私は、ひぃひぃ言ってたけど、笑


鍛冶屋町の看板を見つけると
「冶」の字が、さんずいの「治」で無いことに気付き、他の読み方や、意味を調べてみたりする。
大人の社会科見学には、Google先生が不可欠だ。





鍛冶屋町とともに、さっちゃんが行ってみたいと言っていた「崇福寺」へ迎う。
赤い門をくぐり、階段を上る。
長崎出身の私も、初めての来訪。
看板に記載された歴史も学びながら
「国宝」であることにも驚く。

材料は、何の木材だろう?
どうやって運んだんだろうね?
着色は、先かな?なんて
林業に携わっていたこともあり
建造物そのものにも興味津々のさっちゃん。
のんちの着眼点も独特で
同じ場所に居ても、目を惹くところは
それぞれだ。
見慣れない長崎の風景を見下ろしながら
私も、まだまだ知らないことだけだなぁと思う。

崇福寺をあとに、鍛冶屋町から寺町方面へ歩く。
もう一つの目的地、興福寺へ。
それぞれのお寺の特色も感じながら
ランタン前の平日で、ほぼ貸し切り状態で漫喫できたことも、とても有り難いシチュエーションだった。


中島川沿いへ出て、めがね橋へ。
この周辺にも、ランタンが飾られていて
ことに「ぶた」のモチーフが愛くるしくて
「ぶた」のキャラクターが好きな、がまさんに、4人同時に、写真を送り付けるというテロを実行したりして。


橋の下へ降りて、向こう岸まで、石の上を渡ったり、いい大人が、きゃあきゃあ。
旅の恥は、かき捨てなんて言うけれど
もう、私たちは、旅先じゃなくても
それぞれに、ありのままで生きていける
そんなメンバーな気がする。

さっちゃんのアップルウォッチによると
かなり歩いたようで、さすがに疲労が垣間見えたので、そこから美術館までは、電車に乗ることにした。
車内の一番前あたりまで進むと
さっちゃんは、前方の風景を動画で撮り始める。
そうそう、さっちゃんにとっては
長崎の路面電車も、この道も、新鮮なんだよなぁと、そして私にとっては見慣れた光景が、思い出の1シーンになることが、嬉しくなった。


さくらももこ展に身を投じる前に
cafeで、お茶休憩。
私は、会期中のメニューに手を出す。
(コジコジは、読んだことないです)



最初の息子さんの挨拶文に、もう潤っとしながら、それぞれのペースで、さくらももこの世界へ。

私は「なかよし」派だったけれど、当時通っていた本屋さんが、前月号の「りぼん」の付録をオマケにくれたりしていたし、やっぱり、日曜日の夕方には、テレビでお世話になった。

文字情報をこんなにも読めるようになった
今だからこそ、私は、堪能できてるよなぁなんて感じながら。
トータル2時間くらい、どっぷりと浸かった。



出島ワーフのatticで夕飯。
さっちゃんは、初めてのトルコライス。
誰かの初めて!に出くわすのって
なんだか嬉しい。


ゴルゴンゾーラとハチミツのピザ、デカイ!
シェアして頂いたよ!美味しかった!

さぁ、夜も更けてきて
夜景でも見て帰る?なんて言いながら
先に、佐賀に戻ってから、遊んでもいいねーってことになり、帰路は、安住さんのラジオを聴きながら、あっという間に佐賀。
慣れない夜遊びに、ソワソワしながら
カラオケへ。



ご存じの通り?
のんちも、おはぎちゃんもボーカルとして
音楽活動をしていて
2021年の、うちの3周年の時には
サプライズで「family song」星野源を歌ってくれた二人。
その後の私の転機ともなる、私が、大号泣したあの日の。

カラオケ初心者の私は、ちょっと恥じらいつつ、むしろ、初心者魂で、楽むことにした。

声量もあって、どの曲も自分のものにしちゃってる、おはぎちゃん。
声と雰囲気にぴったりな選曲でしっとり歌いあげる、のんち。
そして、さっちゃんもまた、スナック仕込みの男前な歌いっぷり。
姉御、付いていきます!
そんな気持ちにさせてくれる懐の深さ。

私の故郷、長崎を一緒に歩いて、いろんなことを共有できて、私にとっても、新鮮な長崎の一面を見ることが出来た日帰り旅。
今日の旅が、終始、心地よかったのは、このメンバーのおかげだなぁって、しみじみ。

それぞれのペースを尊重しながら、見守り合いながら、これからもまた楽しい時間を重ねていこうね。

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