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真夏のフレーズ

その声、ヒグラシの儚い夏は終わりました。

夜明けと日暮れ時、野良仕事の始まりと終わり、一日中蒸せる空気の張り付いた身体にその声は優しく、ホッと息をついたものです。しかしながら早朝に作物を収穫しながら徐々に気温の上がる中で、幾層にも折り重なるフレーズは迫り来るようなギラギラ感。怖ささえ感じたものです。

セミたちのの儚い夏は終わりました、また次に繋がった、というべきでしょう。

今日も静かな早朝。山々も落ち着きを取り戻したかのよう。ここから先、日が短くなりゆく冬至まで、強烈な夏の体感を持って何かしら静かに・・心部の熟していくような・・手放したくない、最も好きな時節です。


稲刈りまでもう少し。

(3’12”)


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