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リーダーにとって最も大切な仕事

Cafe やぶさちの大城直輝社長とジョイントで開催したセミナー「サンエーの部門記録を塗り替えた経営戦略と居酒屋で誰とでも仲良くなれる人たらし術」では、大城さんから経営にまつわる大変興味深いエピソードをいくつも聞くことができました。

その中から一つ。

為又シティーに異動して半年で部門記録を塗り替えた大城さんは、たった8ヶ月で宇栄原店に異動となりました。当時の宇栄原店は2階に衣料フロアがあり、その店長への昇進です。まだ25歳。しかしながら、当時の宇栄原店は1階の食料品は好調な黒字店舗でしたが、2階は衣料フロアとしては規模が小さく、近隣の競合店に押されて長年ずっと赤字が続いているお店だったんです。

異動に際して前任者からの引き継ぎで、とんでもない量の売れ残り在庫を目にします。マイナスからのスタートを悟った大城さんは、せめてゼロからのスタートにしたいと、在庫の損切りを社長に直訴しました。

それを聞いた上地社長はすぐにお店にやってきます。倉庫を見た社長は大城さんを叱責するどころか、その場で全バイヤーを宇栄原店に緊急招集し、カミナリ一閃。「この在庫を見ろ。お前たちが買い入れた商品がこんなに余っている。直ちに販売力のある大型店へ移して売り切れ!」

自分の権限の限界を超えた問題を隠さずに、すぐに上司に報告した大城さんの姿勢も見事です。

さらに、上地社長の対応も見事でした。
この場合、店長から社長への報告・相談のルートが用意されていたことがまずひとつ。そして一店舗では解決のしようがない問題が上がってきたとき、上地社長はその店長を叱責することなく全店舗に協力させて解決しようとしています。

私が考えるリーダーにとって最も大切な仕事のひとつは、メンバーにとって手に余る問題つまりメンバーに与えた権限では解決できない問題を解決してやることです。そのために、メンバーがひとりで抱え込まない環境を用意してやることも重要な仕事です。

上地社長と大城さんのこのエピソードは、まさにこれを物語っています。

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