今度は32歳で死ぬ気がする。

物心ついた頃には、自分は18歳を迎える前に病で死ぬのだと根拠もなく確信していた。
大人になれずに死ぬのだと思ったら、全校生徒からのいじめも辛かったがどこか他人事だった。しかしがむしゃらに高校受験の勉強をしているうちに予定の歳を超え、困惑した。予定外なので、どう生きていけば良いかわからなかった。

次は、就職前の23歳までに死ぬのだと思った。
自分が働く姿が想像できなかった。事故に遭って死ぬか、社会に出られなくなるほどの障害を負うと心から信じていた。しかし何事もなく就職し、再び困惑した。

今は、また根拠もなく32歳頃までに死ぬのではないかと思っている。
原因はおそらく伯母である。写真で一度顔を見たきりで、わたしが生まれる前に、鬼籍入っている彼女に会うことはない。彼女はある日突然脳出血で倒れ、祖父や父の懸命な応急処置も関わらず、帰らぬ人となった。出産の影響だったらしい。幼い従姉を残して旅立った。その歳が確か、32歳。
なぜ会ったことも会うこともない彼女が原因かというと、別の人間とは思えないほど、趣味趣向など、合致する点が多いためである。彼女の人生をトレースするように、同じ歳で死ぬのではないかと思っている。

わたしは33歳になれるだろうか。

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