森羅咆哮環境のウィッチについて

1.はじめに


みなさんこんにちは、makkuです。

今期のローテーション環境のウィッチは大多数の方の現状認識として、全リーダー中最下層に位置している弱いリーダーといった認識で概ねよろしいかと思います。そのため、BO3での選択肢の一つとして検討すらもしておらず、正直今期のウィッチはどんなデッキがあるのかも全然わからないという方も多いのではないでしょうか?

そこで今回はtier1デッキのデッキガイドばかりが目に付く現状に新しい風を吹かせる意味で、また、ウィッチについて真剣に考え時間を費やしてきた者として、今期ウィッチの全貌を明らかにする記事を書くことにしました。みなさんがこれからコツコツ試していかなくとも、この記事を読むだけで今期のウィッチが分かる、そんな記事を作っていきたいと思います。


私のこれまでの主なShadowverse実績としましてはレート杯出場1回、JCG優勝1回準優勝1回があります。私はこれらの実績を得たとき全てでウィッチ+1リーダーというBO3の構成にしていました。具体的にはレート杯出場時にはギガキマウィッチ+コントロールエルフ、JCG優勝時はハイブリッドウィッチ+コントロールヴァンパイア、準優勝時は超越ウィッチ+リノエルフといった具合です。実績と呼べるか定かではないものまで他にも挙げさせて頂くならば、高校生選手権予選best4(個人全勝)でのハイブリッドウィッチt土、レート1800到達時の力場ウィッチ、環境を塗り替えかけたサモンハイブリッドウィッチの作成等、挙げればきりがありませんが私は競技シーンでウィッチを使い続けてきました。

ウィッチが強い環境でウィッチを使用し結果を残したプレイヤーというのは大勢いるでしょうが、ウィッチが弱いとされている環境でもウィッチを使い、なおかつ結果も残すことができていたプレイヤーというのは非常に少ないのではないかと思います。私がこのような結果を残してくることができたのは、ひとえに自身のデッキビルド力のおかげだと思っています。ウィッチが弱いとされている環境で勝てるウィッチのデッキなんてものはいくら探しても出て来ませんので、自身で作るしかなかったからです。最近は競技シーンどころか、声をかけられて復帰するまでShadowverseを引退していたため結果を何も残しておらず、老外感があるのは否めませんが、今回はそんな私から見た、今期のウィッチについて考えをまとめていこうと思います。


前置きが長くなってしまいましたが、よろしければ最後までお付き合いください。




2.アーキタイプ

今期のウィッチのアーキタイプは大きく分けて4つ存在します。前環境で猛威を振るっていた機械ウィッチに加え、新アーキタイプとなる自然ウィッチ、そこにスペルウィッチ、秘術ウィッチを加えた4つです。他にもマゼルベインウィッチや進化ウィッチなど、作ろうと思えばいくらでもアーキタイプは生み出せると思いますが、私なりにギリギリ可能性があるかもしれないと考えているラインが秘術ウィッチなので、それよりも弱いデッキに関しては今回は割愛させて頂きます。

さらに今回は、例えば自然ウィッチ+スペルウィッチの混合デッキであるスペル自然ウィッチ、といったようなアーキタイプとアーキタイプを混ぜていいとこ取りを狙ったデッキに関しても割愛させて頂きます。なぜかというと、そちらもそちらで、アーキタイプを混ぜようと思えばいくらでも混ぜることが可能なため、一つ一つ挙げていけばきりがないからです。もちろん、混合デッキにすることでデッキが強くなる場合はありますし、ウィッチというリーダーにも他のリーダーに比べ、混ぜやすいという性質があります。しかしながら、現状では強い混合デッキを私自身発見するに至っていないため、このような判断に至りました。

もしも今後、強い混合デッキを何かのきっかけで作成することができた場合には都度追記していこうと思っていますので、期待を込めてお待ちください。


それでは上記4つのアーキタイプについてそれぞれデッキリストも合わせて解説していこうと思います。今回の記事では、私の中の評価が低いデッキから順にランキング形式にして解説していきます。1位のデッキに関しては、入れ替え候補まで含めたカード選択理由やマリガン、対面別の立ち回りに関しても記載させて頂きます。




3.第4位のデッキ

第4位のデッキは秘術ウィッチになります。

デッキリストとしてはこのような形になります。

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このデッキは大量に盤面に生み出した土の印アミュレットを

マギサ、

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オリハルコンゴーレムで一気に消化しつつ、

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盤面の優位を築いたり相手リーダーへバーンダメージを与えることで勝利するデッキです。


新カードとしては

豪腕のゴーレム、

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インパルスアルケミスト、

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シヴァを採用しています。

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今期は秘術ウィッチに限らずどのデッキを組む際にも、tier1デッキである自然ビショップの疾走フォロワーや、リノエルフのリノセウスに始まる、疾走フォロワーによるバーンダメージにどう対処するか、ということがとても重要な事項になっています。

これらのカードに対するこのデッキでの解決策が守護であるジャンクゴーレムを生み出すカードになります。豪腕のゴーレム、くず鉄の錬成です。

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さらに、場のくず鉄の錬成に対してインパルスアルケミストを使うことでくず鉄の錬成の更なる供給ができたり、レヴィの進化時能力でくず鉄の錬成をサーチできる可能性があります。

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これらのカードを駆使していかにうまく相手のリーサルから逃げつつ、いかにうまく相手のライフを詰め切るか、というところが今期の秘術ウィッチのプレイにおける重要な点です。

ジャンクゴーレムの強い点として、ルベルから出てくるネクロアニマルズを倒さずに済むというものがあります。

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これは対ネクロ戦において、相手のトートが起動した後、

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相手の盤面を空けずに済む、また、相手のラストワードを起動させずに済むのでこちらの方が1ターン早く詰め切ることが可能になるというような状況がしばしば起こるためです。

ただ、だからといって、ジャンクゴーレムを出す手段が豊富に搭載されているこのデッキで、序盤でジャンクゴーレムを出さずに終盤まで抱えておく、といったプレイをしてしまうと、今度は終盤に盤面ロックされる恐怖に怯えながら過ごさねばならないことになります。基本的にこのデッキはいわゆる横盤面を作る動きしかできないため、盤面の総打点が低くなりがちで、盤面ロックされやすいです。しかも、アミュレットが盤面を埋めるため、さらに盤面ロックが起きやすくなっています。そのため、盤面ロックには最大限気を付ける必要があり、ジャンクゴーレムを出せるカードは序盤からでも使っていく必要があります。

序盤、2/2/2のフォロワーの横にジャンクゴーレムを置くことで2/2/2を守り、相手より先にライフを詰めていくといった動きが非常に強いため、それを駆使しながら積極的に攻めていきましょう。進化ターンを迎えてしまうと、盤面からの打点が極端に入りづらくなり、手からの打点を生み出す必要が出てくるため、序盤は多少無理をしてでも相手のライフを詰める動きをすることをお勧めします。


そして、このデッキを使う上での注意点として、オリハルコンゴーレムを盤面に出す行為は極力避けるべき、というものがあります。これは、

エクセスプリースト、

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エンジェルシュートによって消滅させられる危険があるためです。

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基本的にこれらのカードによってオリハルコンゴーレムが消滅させられた場合、負けると思ってください。


次に、このデッキの強みと弱みについてです。

まず、強みは安定感です。

このデッキは高コストカードが非常に少ないためPP通りの動きがしやすいです。クラーク、オリハルコンゴーレムはアクセラレートで使うカードなので、

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このデッキの最大コストのカードは6コストのシヴァであり、その次が4コストのレヴィ、しかもシヴァに至っては1枚のみの採用となっています。

手札が高コストカードばかりで何も動けず事故死、ということがまず起きないため、最低でも何かしらの動きを得られるという点がこのデッキの強い点だと思います。

それに加え、先ほど述べたジャンクゴーレムによる疾走対策も強みだと言えるでしょう。

弱みは、カードパワーの低さにあります。

このデッキのカードは基本的にPP相応の動きしかできないものばかりで、盤面に出せるフォロワーもスタッツが貧弱なものばかりしかありません。そのため、序盤の盤面の取り合いでこそ優位を築けるものの、進化ターンに突入した瞬間にみるみる優位を奪われていきます。これはプレイでどうにかできる範疇を超えており、単純なtier1デッキとのカードパワーの差が対戦では顕著に表れます。

他にも、フィニッシャーの内の1枚であるオリハルコンゴーレムが終盤に1/3の確率で引くクレイゴーレムを大量に生み出す暴挙に出てしまった場合、相手のライフを詰め切れずに負けてしまいます。勝ち手段のうちの一つがかなり運に左右されてしまう、という点も弱みの一つになります。


ということで秘術ウィッチの要点をまとめると

・序盤は盤面から積極的にライフを詰める

・中盤は盤面の優位を築く

・終盤は手からのバーンダメージで詰め切る

・ジャンクゴーレムは序盤終盤が使いどころ

・オリハルコンゴーレムは盤面に出さない

・強みは安定感、守護

・弱みはカードパワーの低さ、運要素

となります。

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