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団体旅行はココがすごい! (個人旅行と団体旅行・その3)


鼻息荒く、放浪の旅推しを繰り広げて参りました私ですが、ここでライバル団体旅行についても少し振り返ってみたいと思います。
どうせイマイズミさん、アンチでしょう? いえいえ。そんなことはございません。が、忌憚なき意見を述べさせていただきますと。

まず、ツアーで移動していると、現地の人や他の外国人と話す機会なんてなかなかないのがつまらなーい。
向こうも集団にはまず話しかけてこないし、料理の注文からチケットの支払いまでツアーコンダクターさんや旅行代理店がやってくれるので、物理的に話す機会がない。

さらに困るのは。限られた時間なのに、特に興味のない観光地にも連れて行かれたり、旅行会社と提携しているお土産屋(しかも複数のことも!)や宝石店などに連れて行かれることもある。もちろん買うことは強要されないのだが(当たり前だ!)。

また、団体客を一度に大人数収容できるということがウリのレストランに連れて行かれ、そこでは料理をほぼ同時に提供することを目指すので、冷めていることもあったり、大味だったり……。自分でメニューを見ながら好きな食べ物を思いおもいに選べないことも多々ある。食欲や体調に合わせて選ぶことなどもできない。

風邪をひいていても、疲れていても、女子の場合は生理二日目だったとしても、明日の移動のために夜に必死で荷詰めをしたり、朝早くに旅立たなけらばならないこともある。

運悪く、何かとうるさいお客さんが同じツアーに参加していたとしたら、最後までその人の愚痴や喧騒に耐えつつ、バス移動や食事、名所を一緒にめぐらなければならない。

散策や自由時間中も集合を気にして、数分置きに腕時計をチェックする。ここまで歩いたら、戻るのに何分かかるなど計算しなくてはならないのも億劫だ。集合時間に遅刻して、みんなにぺこぺこと頭を下げなければならない肩身の狭い自分はどうにか避けたい。

雨だろうが霧だろうが、この景色を見るための日時は以前から決まっている。もし今日が雨で翌日が晴れの予報であろうが、日程を動かせるわけではない。

移動の途中で美味しそうな屋台や素敵なショップを見かけたとしても、自由行動でもない限りは立ち寄ることもできない! ギャーー‼︎ 耐えられーん‼︎


ハァハァハァ……。なんだかツアーに悪意があるみたい? つい、調子に乗って、オニのようにあげ連ねしまったけれど。
いやいや、確かに窮屈な側面があるは否めないのだけれど、ツアーには、それはそれは大きなメリットがある。短所もあれば長所もある、というのが世の常だ。

まずは、ツアーは安あがりだ! と言いたい。
安宿に泊まれて、屋台などのB級グルメでお腹を膨らますことのできる個人旅行のほうが安上がりといっちゃあ安上がりなのだが、団体旅行の場合は、そこそこいいホテルにこんなに安い値段で泊まることができる! という側面から見ると確かにリーズナブルなのである。
そこはもう、まとめてお買い上げくださるのだから、お値段少々安くしておきますよ、という密約が、宿・航空会社・バス会社・レストランなど、いろんなところで交わされているわけである。さらには道中でウチのお土産物屋さんに寄ってくれるのであれば、これだけの額面をキックバックとしてそちらの旅行会社さんに差し上げますよ、なんていう袖の下もツアー料金をグーンと引き下げている。

さらに再三触れたとおり、ツアーは何もかもを自分で手配する、という労力がいらない。
英語だらけの慣れないサイトで不安にかられながら高額なエアチケットやホテルを予約しなくてもいいし、ときには英語でドキドキしながら電話で確認や問い合わせをする必要がない。
日本のような感覚で電話すると痛い目に会うこともあり、「アア? メイヨー!(『は? 知らないね!』という、よく飛び交うチャイナ語……)」という一言で、ガチャリと電話を切られることを経験をする必要はないのである。

そしてなんといっても強い味方、なんなら旅の母、あるいは父の、ツアーガイドさん! 
彼らは観光地の細かな情報や現地情報もいろいろと教えてくれるし、ふと湧いた疑問なんかも、どんどん聞ける歩くウィキペディアなのだ。ツアーガイドさんに通訳してもらって、現地の人に直接質問することだってできる。

さらに、お客さんが喜んでくれるであろう場所を旅行代理店はよくよく知り尽くしたうえで、最短・最良のコースを組んでくれている。バスをはじめ交通手段も用意されているので、タイム、イズ、マネー。無駄のない、効率的な移動ができる。

なんといっても重い荷物は極力持たないで済むのが魅力的だ。十何キロもする重い荷物を抱えて、宿屋やバス停、ターミナル、あるいは駅を探し歩かなくてもいいのだ。なので自由時間を除けば、知らない街で迷子になる確率は低い。

さらには食事代からポーターのチップ代、入館料から交通費、宿泊費、ほとんどツアー料金に含まれているから、事あるごとにお財布を出し入れしなくていい。

毎日慣れない現地通貨の残金を気にしたり、利率のいい両替屋を探したり、レートの上げ下げに神経質になる必要もない。お土産を買うとき以外は、いちいち日本円へ換算して考えなくていいのは楽チンだ。

そしてハイ、ここで黒板に注目! 
ツアーの最大の利点は、ご存知のとおり、旅の危険を極力回避してくれるということ。
しかし、これが個人旅行だと誰も安全を保証してはくれない。自分の身は自分で守らねばらならない。いざトラブルが発生した際は、泣いても笑っても自己責任。命の危険だって決してゼロじゃない。
しかも多くの問題解決には、外国人に向かって英語や外国語で自己主張をしなければならないという大きな障壁がある。トラブってキーッとなっているところに、もしかすると言葉がうまく通じなくてカーッとなる二重苦、三重苦が待っているのだ。
ツアーともなると、万が一スリや病気、事故などのトラブルがあったとしても、ガイドさんが現地語を交えて間に立ってくれる。
しかもだ! ここがもっともすごいのところなのだが、トラブルの内容や規模に応じて、なんと補償金も支払ってくれることもある、という太ッ腹ッぶり!


ツアーを選択する人は、言うならば、「安全」と「気持ちの安らぎ」をお金で買っているのだ。何もせっかくの休み、ときめくバケーションだ。自らを緊張と危険に晒す必要がどこにある? と問われれば、しごくごもっともだと思う。
だからこそ、最初はツアーを利用してみる、という選択肢もあっていいと思う。それで、だんだんと旅の勘どころを掴んでいくのもアリなんじゃないかな。

典型的なザ・団体旅行を例にあげてみたけれども、もっと自由行動のあるツアーやアレンジの効くツアーも存在する。半分ツアーで半分自由、というのを探してだんだん慣らしていってもいい。もちろん、最初っから自分はやっぱり個人旅行よりもツアー派だ、という人もいてもいいのだ。


 

ここまで読んでくれただけで、うれしいです! ありがとうございました❤️