見出し画像

【朗読】蝶は夜に舞う【ひとり声劇】

☆所要時間:2〜3分
☆人数 :1人用
女性口調で書いていますが読み手様の性別は問いません。



罠にかかったフリをしてたのよ

アナタの甘い言葉には
照れて俯(うつむ)いて

アナタからの高価なプレゼントには
満面の笑みを浮かべて

煌(きら)びやかなドレスを纏(まと)い

「アナタのためよ」と微笑んで


ボトルから注がれるのは
泡沫(うたかた)の愛と夢

「ワタシの一番で居てくれる?」

上目遣いで見つめるの

唇の一滴(いってき)だってあげないわ

だけど

涙の一雫(ひとしずく)は見せてあげる

アナタにだけと寄りかかって

それだけで幸せだってアナタは微笑むの


「ワタシ、アナタの一番でいたいのよ」

籠(かご)に閉じ込めて愛してほしいの

アナタもワタシも抜け出せない

何処にも行かないわ

その糸で縛(しば)り上げて

アナタだけのものにしてって懇願(こんがん)するの


夜明けが来たら魔法が解けてしまうから

グラスの氷が溶ける前にもう一度

アナタの言葉が聴きたいの


糸でがんじがらめなのは私の方

今夜も甘くて苦しい愛で

私を酔わせて

夜に沈めてちょうだい

End


〜マコのひとりごと〜

配信アプリ「nana」にいらっしゃる素晴らしいピアノ演奏者
「彗さま」が演奏するサウンドを聴いて書いた台本です。

原曲の「いばらのみち」は存じ上げないのですが、情熱的で、どこか影を感じるサウンドから夜の蝶のお話を書きました。

nanaのサウンド付き台本はこちら⬇

力強く情熱的なピアノ演奏、是非聞いてみてください( ´,,•ω•,,`)




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?