消費者金融からお金を借りた話 5

つづきです。

3年生になった私は毎日気分がよくなかった。

それはそうである。
友人などから借金をしているのだから。

まったく学校へと行っていなかった私は
そろそろ本気で行き始めなければと
心を入れ換えて通うことにした。

学校へと通いはじめてから
自然とパチスロをうちにいく機会が減った。

休みの日には足しげく通ってはいたが。

給料日になるとまず友人へと返済した。

はじめの頃は。

次第に私が友人へと連絡していた内容は

「ごめん。今月は半分でもいい?」

などときちんと返さなくなっていた。

借りたものは返す。
小学校で、いや、幼稚園で習うだろう。
ほんとうに幼稚園からやりなおさなければいけないレベルで人間としておわっていた。

しかし友人に甘えていた私は
残ったお金でパチスロを打っていた。

(勝ったら返そう。)

(5万も勝った。おいといてまた明日打ちにいこう。友人はこんどでいいか。)

(負けてしまった。あいつはお金貸してくれるだろうか。)

私の定期は3度目の期限切れをおこし財布に使われることなく眠っていた。

もうだめだ。

ついに「お金」を返すために「お金」を借りた。

借りたのは渡辺からである。

調子よく勝っていた渡辺は私にぽんと20万円貸してくれた。

大金である。
が、なんとも思わずそれを受け取り礼を言う。

それをなんとも思わずに返事を返す渡辺。

お互いに金銭感覚が欠如していた。

そこで僕はよく考えた。

給料日まであと少し。
このお金で借りてる友人へ返済し
渡辺で一本化しようと。

よく聞くおまとめローン的に渡辺に借金を一本化し月々決まった額を払おうと。

思い立ったら私はすぐに行動にうつした。

友達に連絡をし、お金を返してまわった。

手元にはほとんど残らなかった。

それから私の生活が楽になった。

やはり一番大きいのは精神的な部分であった。

あちこちから借りいつまでにあっちに返してまたすぐこっちに返してなどと考えていたからきつかったのである。

余談ではあるがおまとめローンなども
1つの会社でまとめることにより
金利がお得になるうえに返済日を
まとめることができることを売りにしている。

私はこれだけでなく心の面でもお得になると考えている。

給料日がきて渡辺に返して
余ったお金で使える範囲で遊ぶ。

生活水準が徐々に私自身にあってきていた。

順調にリズムにのりはじめたとき
私のもとにあるメールが届いた。

「わるい。お金返してくれ。」

つづきます。