『占星術師Angelaと、知りたがりのMakot』
「生きるってなんだろう?」
「死ぬってどういうことだろう?」
少年は、物心がつく頃からずっと、そのことばかり考えてきました。
空を眺めても、繁華街の喧騒の只中でも、
旅先でも、食事中も、入浴中も。
こわくてこわくて居た堪れなくなったことも数知れません。
少年は青年になり、やがて気づきます。
「生きることや死ぬことについて、明確に答えた人は一人もいない」と。
あのナザレのイエスでさえ、十字架に磔にされた時には嘆き叫びましたし、
ブッダも修行の末、生死の意味を問うこと自体が無意味だと観じました。
生きることや死ぬことを受け容れた人は、他にもたくさんいます。
けれども、生きることや死ぬことについて知り尽くした人でさえ、
それが結局なんなのか、ということについては答えられていないのです。
そこで青年は決意します。
「生きることや死ぬことがなんなのか、どうしても僕は納得したい!」
「そのためなら、この限りあるかけがえのない人生を賭けてもいい」
ちょうどその頃、青年は、ある占星術師と知り合います。
・・・以後、二人の心の交流は永く続いていくことになりますが、
今回は、そのほんの一部をご紹介いたします。
【目次】
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