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東京在住の疲弊したオタクが星のや東京に泊まった話

タイトルからしてなんやこれ、って言われそうな話なんですけど、思っていた以上に癒やされて、とりあえず明日からの仕事もがんばるぞー!みたいな気分になったので書いてみます。

登場人物:M女史、筆者

スペック:アラサーのオタク兼バンギャ兼仕事でいつも呼び出されている系女子

1.はじまり

始まりは、筆者が仕事の資格試験のために忙殺されていた2019年2月に遡る。

「現実から逃げたい」「癒やされたい」「にゃー」

それしか呟かない思考力低下した筆者に業を煮やしたM女史が

「終わったら好きなところに行こう」

とうっかり口走ってしまったことから今回の旅は始まった。

旅行したくてもお互いに確実に空いている時間なんて皆目見当がつかない。

もちろん有休取ってても仕事の都合によってはそして推しのライブや演劇いかんによっては直前キャンセルもあり得るという2人で遠くへ旅行とかそれこそ夢物語かと思った、けれども。

筆者「じゃあ、職場から行ける範囲で休めばいいんでない」

M「正気かい?!」

筆者「ほら、ここなら温泉もついているし、温泉旅行」

M「おんせn・・・いく」

当初近場(通勤範囲内)での宿泊に難色を示していたM女史を温泉の一言で黙らせ・・・いや、説得し、予定を合わせるためスケジュール帳とにらめっこしてようやく決めた日程、7ヶ月後

仕事をころしてでも、絶対にそこだけは死守する。を合い言葉に仕事に再度邁進する日々が始まったのでした。

2.当日

案の定というか予想通り

「前日に日帰り福岡とかいう荒事をやっていたM女史 VS 仕事が山積みになって午後休がなくなった&新規の別の資格試験前の筆者」

という共通項グロッキーしかない状態で、星のや東京にたどり着いたのでした。

いや、グロッキーでもたどり着ける交通の要衝大手町、感謝しかない。

たどり着いたホテルで靴を預け、畳の廊下に足を踏み入れると、思ったより癒やされる・・・ワタシタチ日本人だったのだな、とか言う変な感想を持ちながらチェックイン。

3.滞在中

まずは布団がいい。

二回言う。布団が、いい。

好みもあると思うけれども、星のや東京のベッド布団はふっかふかだ。

某快眠で有名なベッドとか腰に負担が行かないためか固めなのだけれど、星のや東京はそれに比べると非常に柔らかい。

だけど、沈み込みすぎない。優秀

ふかふかすぎて空いた時間すべてベッドでごろごろしてしまった。


そしてホテルではずっと裸足もしくは足袋の状態である。

チェックインというか玄関で下足番の方に靴を預けて以降トイレ以外で靴やスリッパを履くことがない。

これが思ったよりも癒やされる。

なんとなく、昔あった祖父母の家に遊びに行くような感覚で廊下(畳敷き)をぺたぺたと歩きながら最上階の温泉に行ったり、ラウンジに行ったり、ロビーに行って芸を見たりとかするのだけれども、思ったよりも開放感があった。

反面神経質な人は辛いかな、とは思ったけれどそういう人は足袋履けばいいからいいのかな。。。そして畳はいいね・・・今マンションに住んでいるせいで畳の部屋がないんだけれどもいぐさのほのかな香りとか感覚とかはやはり安心する。

部屋で酒を飲みながら畳にぐてーんとしてしまった。ぐてーんぐてーん。


そして温泉

東京はどこでも地下深くまで掘ったら温泉が噴き出す、って言ってたのはこち亀だったけな、と思うけれども、この温泉は強塩泉だ。

口に入るとしょっぱいくらいの塩味。そのぶん美肌効果は抜群だ。かさかさしていた肌もしっとりする。(備え付けの化粧水、美容液、保湿ジェルセットもいいからかもしれないが)

そして風呂上がりに無料で瓶牛乳やコーヒー牛乳が飲める。ありがたすぎて泣ける。

大手町の真ん中で露天風呂っていうのは予想通り四方を壁で囲われていて外なんか見えない仕様だけれども、突き出た煙突のような壁の先に星や空が切り取られて四角く見える。

スタイリッシュ過ぎて笑えてしまう。人はスタイリッシュを極められるとドン引きもしくは笑うのだなと思う。

室内の温泉から、そのまま温泉の狭い通路を通って広い露天に入るのだが、これは精神分析とかの専門家とかだったら産道を通って産まれ直すとか言うのだろうか。と想像してしまう。もしくは茶室の上がりかまち。

温泉のところに夜限定でラウンジがあって虫の声が聞こえてかりんジュースがのめる。

設定盛りすぎだろ、と単品だけだと思うようなこの仕様が風呂上がりに入るともうぐうの音も出ない程度に刺さる。最近虫の声なんか聞いてなかったな、なんておセンチな気分に浸るとは思わなかった。大手町で。

4.オタク的過ごし方

今回は本当にM女史がよい仕事をしてくれて、

「そういや近くで勉強会が・・・」とかのたまう筆者を

「この日程では予定の仕事は入れないようにしよう」

「夕食の予約?そんなん入れなくていいから!」

などと予定を入れないようにセーブしてくれていた。

(最終的にはM女史本人が原稿に追いまくられ「一緒に原稿をしよう」などと反旗を翻していたが、そこはそれ)

それが結果的に大正解

前日にホテルにお願いして冷蔵庫で持ち込みの日本酒とチーズとかウニとかを冷やしてもらっていたのですが話が楽しいのと旅館の居心地の良さから痛飲してしまい翌日の朝食は星のやの軽食(おにぎりと味噌汁)すらおなかいっぱいに感じる始末。夕食に星のやの豪華な夕食とかむしろ予約してなくて正解って思ったくらいでして・・・(オイ)


そして、お茶の間ラウンジ。

コーヒー、紅茶、ほうじ茶等々淹れ放題で小さい缶ビールとか小豆茶とかジュースとかポカリとかも飲み放題、美味しいお茶菓子は食べ放題(といってもそんなには食べませんが)、小さいアイスも食べ放題。おせんべいに至ってはせんべいブラザーズの美味しいせんべいが日によって味を変えて置いてあるなど大変に楽しい空間なんですよ。

夜などはお茶菓子が、インスタント麺やインスタントにゅうめんに変わる仕様もあるし、お茶の間ラウンジは電源コードもしっかりついているので優雅に原稿とか仕事もできるわけです。

で、夕方になったらロビーに降りて、伝統文化鑑賞とか日本酒とつまみちょこちょこ食べるとかして、その合間にお風呂につかる。

外に行かなくても全然楽しめてしまうわけです。しゅごい

インターネットのWifiはもちろんあるので少し速度は遅いけれどもいろんな動画を見てオタク談義をしたりってのも全然できてしまう。

籠もりきりでリゾート感満喫できるわけですよ。ホントです。

原稿をしようと反旗を翻したM女史はリゾート感満喫しすぎてパソコン一回も開けませんでした。軍配は、星のやの布団と温泉にあがった・・・

まぁ、アニメとかも部屋で見てましたけどね。エルメロイ万歳。

5.結論

今までバンギャ兼オタクとしていろんな遠征とかでホテルに泊まってきたけれどもこれはやっぱり別格だな、と思いました。


むしろ滞在する時間を楽しむところなので、引きこもり大好きオタクっ子には天国のような仕様。


東京の大手町に泊まるって、東京で仕事している人には「えー」って思う仕様だと思います(筆者も実はこのホテルにほど近い所で働いていた経歴あり)。

M女史も最初言っていたように、旅行するなら熱海とか箱根とか小旅行で温泉とかいいところ泊まりたい、ってのもあるあるだと思います。


だけど、温泉に浸かって癒やされたい、友達とリフレッシュしたい、を中心にもってくるのであれば星のや東京はありかもしれない。

いかんせん、旅行にかかる交通費はほぼゼロ(都内の交通費程度)、行き帰りのタイムロスがなく、周囲の観光も(わかりきっているから)行く必要がないということで、滞在できる時間フルに湯治と友人との会話に費やせて、ホテルも目一杯楽しめると言う意味では意味のある宿泊だったかな、と。

逆に遠征目的での宿泊はちょっともったいないかもな、と思いました。こんだけ楽しいものはフルで楽しまなきゃ損損!

ちなみに皆様、星のや東京ってお高いんでしょ?って思いますよね。

筆者も思っていましたが、120日前の優待(60%割引)使えば日にちにもよりますが最安値で2人で2泊で6万円程度です。1人1泊1万5千円ですね。

ちょっといい温泉宿泊まるってなったらこれくらい普通にかかるので、個人的にはありだろう、と思いますし、この体験はこの価格以上のものかな、と思う方は是非皆さん試してみて下さい。

筆者は多分オリンピックが終わったあたりでまたやりたいです。

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追記

部屋着に浴衣はついてるんですが(海外の人向けに大変着やすくしてある)、筆者とM女史、何も打合せをしていないのに到着早々着替えた部屋着が90年代V系の盤Tと紺のリラコという健康ランド仕様のペアルックであったということをここに追記しておく。バンギャ、フォーエバー。












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