makoto.urano

▶人工知能研究職(ベンチャー企業勤務) ▶本好き ▶映画の自主上映 ▶4歳男児の父

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最近の記事

空だけが広い、この社会を憂う / 映画『すばらしき世界』の感想にかえて

前作『永い言い訳』を5人目の子どもと呼ぶ西川美和監督が、5年ぶりに産み落した『すばらしき世界』。刑務所から出てきた主人公の三上は、殺人を犯した元ヤクザである。 名もなき人間が、システムのすき間を埋めている旭川刑務所での13年の刑期を終えた三上は、東京の下町で暮らし始める。予想通り「社会」は彼に不寛容だった。社会とはシステムのこと、そしてシステムに従う無数の人々のことだ。 しかし、何人かは違った。スーパーの店長、身元引き受け人の弁護士とその妻、役所のケースワーカー。常識やル

    • 【雇われずに生きる】

      2020年の夏に会社員を辞めた。といっても日常はそれほど変わらなかった。先月までやっていたことを、今月もやっている。同じような仕事を、同じような仲間と、同じような相手に対して。ただ、心の開放感がまるで違う。 ふと思う。なぜ会社員をやめたのだろう? きっと僕は「雇われる」から逃亡したのだ。 この夢は、これからだ。 近しい人たちには、見てもらいたいと思う。 この小さな挑戦、この生きざまを。 そして僕は、今後きっと人を雇わない。 うまくいったら、「逃亡した」などと言わ

      • 「料理」がフードロスをポジティブに解決する  〜映画『0円キッチン』上映会開催後記〜

        IDEAS FOR GOODのライター井上美羽さんをゲストに招き、映画『0円キッチン』のオンライン上映&ダイアログを開催しました。井上さんは監督ダーヴィドさんにインタビューをされた方で、彼のキャラクターや思いを聞くことができました。 (※ちゃんとした開催レポートは、近々URLユニバーサルリサーチラボの公式サイトにアップします) ゲスト:井上未羽さんプロフィール井上美羽さん / IDEAS FOR GOOD ライター 大学時代は「ゴミ袋から胃袋へ」という言葉をキーワードにフ

        • 『タシちゃんと僧侶』上映&ダイアログ(GRID CINEMA)感想戦

          11月19日開催の『タシちゃんと僧侶』上映&ダイアログの”感想戦”をしました。映画自体は39分の作品。宮坂さんと一緒に振り返り、深めていったところ、1時間近く語ってしまいました。 ※宮坂舞花さん:北海道教育大学在学中。性教育学生団体”Palette” を運営。 ▼自己犠牲と人助けは両立する? 今回のGRID CINEMAのダイアログで中心となったワードが「自己犠牲」でした。 ・自己犠牲の上で人を助けることは、望ましくないのでは? ・自己犠牲では、長続きしないのではないか

        空だけが広い、この社会を憂う / 映画『すばらしき世界』の感想にかえて

          【イベント報告】スウェーデンの小学校社会科教科書にある社会の本質。そして「対話の場」の大切さを確かめてきました。

          3年前にこの本を読んだときのことを今でもよく覚えています。驚きと感銘。決して大げさではなく、書かれている内容がとても「本質的」で、僕は最初から最後まで唸りっぱなしだったのです。 書籍「スウェーデン小学校社会科の教科書を読む」 たとえば本の前半からこんな記述があります。わたしたちが社会に生きているのは・・・ ・自分を守るため ・みんなと一緒にいると幸せだから ・一人でいる時よりも多くことを学べるから 小学校の教科書ですよ!簡潔で本質的。しびれますね。繰り返しますがスウェ

          【イベント報告】スウェーデンの小学校社会科教科書にある社会の本質。そして「対話の場」の大切さを確かめてきました。

          映画「ハーフ」を通して、スウェーデンの方々と多様性について考えました

          東京とストックホルム(スウェーデン)で映画『ハーフ』を同時上映しました。日曜日の、東京は夜、ストックホルムは昼間。距離と時差を越えて、同じ映画を同時に鑑賞しその後にオンラインで意見交換をしました。リアルタイムのやりとりでは映画に留まらず幅広いテーマが飛び交いました。ストックホルム在住の川崎一彦先生のお力添えで実現した、とても貴重な1日となりました。 ▼ハーフの苦しみを知らなかった東京側では、40名以上の皆さんが感想や疑問を付箋に書き出し、1枚の模造紙に貼っていきました。

          映画「ハーフ」を通して、スウェーデンの方々と多様性について考えました

          【誰かの犠牲で成り立つ経済を終わらせよう】

          booked vol.9「持続可能な資本主義」のイベントレポートがアップされました。 https://www.gaiax.co.jp/blog/my-spending-tells-a-lot-about-me/ ----- ---- ----- 1円でも安いものを買う、1円でも多く稼ぐ。この連鎖は必ず不幸を生みます。そしてその不幸は必ず、中央ではなく辺境へ偏るのです。 「誰かの犠牲」を強いること。その誰かとは、人だけではありません。地球、自然、動物、そして「未来の社会」

          【誰かの犠牲で成り立つ経済を終わらせよう】

          【キャンプ場で映画を上映しました】

          厚木市七沢のTiny Camp Villageでキャンプxシネマ会を開催しました。 天気が良く、空間としても最高で、葉擦れの音に囲まれながら大勢で映画を楽しみました。素敵な時間でした。また必ず「ここ」で映画を観たいと思います。 ▼ 昼間はキャンプ場を楽しむ 昼間は、オーナーがDIYで作ったピザ釜で手作りピザを焼きました。小麦粉をこねて生地を作るところからです。日頃料理をしている人とそうでない人が鮮明にわかってしまいます。作る人によって全然違うんですね。1枚のピザにも個性

          【キャンプ場で映画を上映しました】

          ~booked vol.9『持続可能な資本主義』開催後記~

          本を読まずに参加できる読書会「booked」は1周年を迎えました。今回は初めての平日開催。参加者の皆さん、ありがとうございました。 第9回の本、新井和宏さんの著書『持続可能な資本主義』は、この見出しで始まります。 世界中で資本主義が「息切れ」している 何が本当の問題なのか? どう変わらなければならないのか? 鎌倉投信の創業メンバーの新井和宏さんが、現在の資本主義社会への疑問と来るべき新しい価値観の社会を提唱する一冊です。 ▼ いい会社とは?彼が10年前に出した答えは

          ~booked vol.9『持続可能な資本主義』開催後記~

          男性の育休のこと

          「男性の育休について語ろう」ということで、TWDW(Tokyo Work Design Week)のイベントで育休をとった男性3人(僕も含めて)がお話をします。 ※ちなみに女性も参加OKです。 ----- ----- ------ ちょうど昨日、息子が3歳になりました。父親としては、まだ3年目の若手選手ですね。 じっくり振り返る余裕もなく、3年の奮闘を続けてきましたが、イベントが良いきっかけになっって、いろいろと思い出しています。 育休最後の日に書いた日記を、改めて

          男性の育休のこと

          育休最後の日に (2017.02.05 記)

          魔法にかかったような6週間でした。 時の流れが、今まで生きてきたそれとまるで違って。毎日が愛情に満ちていて。結局、今日の最後の日になってみると「あっという間」でした。 3kgで産まれた息子が、もう6kgになっている。生まれた頃の写真を眺めて、長かったなぁと思ったり、でも、明日からのことを考えると 「育休6週間は、あまりにも短すぎる」 こんな当たり前ことを、今しみじみと感じています。 明日の通勤準備をしながら...。 --------- --------- ----

          育休最後の日に (2017.02.05 記)

          【争うためのお金、人を救うためのお金】

          総額203兆円ともいわれる世界の軍事費。 もしこのお金を”人を救うため”に使えたら、 何ができるでしょうか?? 参考データをご紹介します。 もちろん、あくまでも思考実験です。 ===== ===== ===== ===== =====  飢餓の8億人に1年分の食料を配り、 難民2千万人にテントと毛布を配ることができる。 全人類に基礎教育を提供し、 全人類へ安全な水をもたらし、 下水道の整備ができるのです。 それでもかなり余ります。 さらに、 全世界の女性の出産保険衛

          【争うためのお金、人を救うためのお金】

          【根を張る人生、翼を持つ人生】  ~Booked vol.8『ライフ・シフト』開催後記~

          本を読まずに参加できる読書会Booked、今回は『ライフ・シフト』を取り上げました。 この本はどんな状況を生きる人にも、きっと刺激を与える一冊ですね。 これからの自分の人生について、大きなビジョンで考え直すきっかけを読む人に与えます。 事実、僕はたいへん影響を受けた一冊です。 根を張る、翼を持つある社会学者の言葉です。   人間は、根を張りたくなる生き物だ   しかし時に人間は、翼を持ちたくなる 自らをどこかに定着し安定したい本能と、変化を求め自由を望む感情。

          【根を張る人生、翼を持つ人生】  ~Booked vol.8『ライフ・シフト』開催後記~

          『オキュパイ・ラブ』上映会

          ドキュメンタリー映画『オキュパイ・ラブ』の上映会を開催しました。 アラブの春、スペインの15M運動、そしてニューヨークのオキュパイ運動を追ったドキュメンタリーで、2011~2012年に撮影され2013年に公開された作品です。 「愛」を芯に置いた独特な映画監督はカナダ人のベルクロウ・リッパー。過去にカナダのアカデミー賞と呼ばれるジニー賞を二度、受賞しています。本作では、運動の当事者に共感しつつも、スタンスとして外部の眼に徹しているように感じます。作品を通して彼らに同じ問いを

          『オキュパイ・ラブ』上映会

          『ハッピー・リトル・アイランド』上映会

          地中海に浮かぶ、長寿で有名なギリシア・イカリア島。 この島に移住した若者と、そこに住む老人たちの姿を描いた『ハッピー・リトル・アイランド』は、日本に暮らす僕たちにとっても幸せのヒントを見つけられるドキュメンタリー映画です。 東京都内で、上映会を開催しました。 年齢層、職業、出身地の幅広い方々が集まりました。観賞後は、僕らの上映会が目指すところである「対話」がたっぷりと交わされ、有意義な時間を創りあげることができたと思います。 僕自身、いつの間にか都市生活に染まりきって

          『ハッピー・リトル・アイランド』上映会

          『幸せの経済学』上映会

          ドキュメンタリー映画『幸せの経済学』は、鮮明に反グローバル化を打ち出した2010年の作品です。 ▶グローバル化の影響で、私たちは何を失っているのか? ▶グローバル化から脱する「希望の道」とは? 68分の映像に力強いメッセージを詰め込んだ作品。これまで世界各国で上映されローカリゼーションのうねりを促進した作品と言われているそうです。 東京都内でこの映画『幸せの経済学』の上映会を開催しました。上映後の対話の時間には、地球規模の話から個人の内面の話まで、幅広い対話が繰り広げら

          『幸せの経済学』上映会