堺打刃物

堺の包丁やはさみや刃物を堺打刃物と総称してそう呼ぶ。
他の地域の刃物は刃物とその持ち手の柄は同じ工房が全部作るのだが、堺は分業しており、刃物は鍛冶職人が作り、柄は柄の職人が作る。
柄の職人の界隈では宮大工と同じような後継者不足に悩まされている。
宮大工もそうだが柄の職人も見習いで始めるには一歳でも若い人間の方がいい。経験がないか浅いかはそれ程問題でもなく、圧倒的に人手は足りない。まず少子高齢化の問題がダイレクトに産業に問題として立ちはだかっていて、包丁の柄がないと包丁は完成せず、堺の打刃物というのはそのようなリスクに晒されており、若い職人を育てるということは、鍛造機械の電気技師の業界と一緒で、仕事は山のように沢山あるが、それをする人間が圧倒的に足りないので、今その柄の職人や鍛造機械の電気技師で仕事をしている人間は後継者を育てることが産業の延命を果たすための必須条件となってきている。
もしこのコラムを読んで、やってみようという方が居たら、堺に来て柄の職人になって欲しいと私は思ってこのコラムを書いている。
本当にどなたかいませんか。