小角コーポレーション 30

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峰不二子に似ているエリザベートは、カフェでまったりとコーヒーを飲んでいた。
隣り合わせの席で、大声で話をする女子高生が、しきりにスマホでスクショして、シャッター音を響かせていた。
「まじこいつ痛いやつやわ」
そう言いながら、チワワが潰れたような顔をして女子高生が笑い、スマホを触っている。
エリザベートは内心、痛々しいお嬢ちゃんやなあと思いながらコーヒーを口にした。
秋空が高くなり、カフェもどこか肌寒さを感じるような夕方であった。
ご飯でも食べて帰ろうかとラインが入ったので、エリザベートは、いいよと返信してカフェの席を立った。
女子高生は相変わらずスマホでスクショして、品なく笑っていた。