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婚活のための『山田和輝公式婚活サイト』をつくりました

はじめまして、株式会社ARUTEGAの代表・平尾と申します。
先日、真剣な結婚を目的としたLP『山田和輝公式婚活サイト』をローンチしました。

僕の引用リツートには温かいメッセージがたくさん寄せられました。驚いたことにネガティブなコメントが一切ない。

いいやつばかりじゃないけど、悪いやつばかりでもない世界線。

彼は4年ほど前に、僕がコーディングを指導した教え子です。今はフリーランスのWebエンジニアで、このサイトは彼がコーディングをしています。
山田さんのために、なんとか結婚相手が見つかってほしい。本人はマジでマジです。順調に応募もいただいています。しばし静観。


サイトを作った背景

なぜこんなサイトを作ったのかと言われても、純粋に山田さんの結婚を願ってのことです、いやごめんなさい、ちょうど一気にプロジェクトが終わり、仕事も暇な時期だったから、教え子である山田さんをネタにしておもろいことできたらええかな、って考えてました。
まぁ山田さんなら言いなりにできるだろって。
ジャイアン的なアレですね。

真面目に結婚願望に対する話を聞いてみると、本人の結婚に対する悩みはとても深刻でした。
誰にも会わずにフリーランスとして仕事して、それでいて心に支柱がないことに焦りと未来への不安を感じていました。

悩み疲れた彼は、高額な結婚相談所に登録する決意をします。
それを僕が焚き付けて

『でもサイト作って最後にあがいてみたら?』と言って制作が始まりました。

最初はあまり本人も実感がなく、自信がなさそうでした。
でもプロジェクトが進むにつれて本当に結婚相手が見つかるかもしれないと、次第に目がイキイキと輝き始めました。

そして僕も作っているうちに、リモートワーカーが孤独を感じないようになればいいなと思って。今日はそのことを書こうと思います。


サイトのデザインコンセプト


撮影慣れしてない山田さん

写真が良いのでそのままデザインせずにレイアウトだけしたかったのが本心です。ただ、それだけではカッコ良すぎるんですよね。目に留まらないでしょう。

山田さんはまぁ僕から見れば高学歴であることを除くと、平凡で普通で人畜無害で無味無臭な男です。彼をどう表現したらいいかと考えると、平凡な感じをカッコ良くなりすぎず、等身大のまま伝えることが重要と考えました。

少し堅苦しい文章も本人が書いてます。実はあれでも、僕が自虐的なことを一部書き足してエントリーのハードルを下げようとしたくらいです。
動画を見てもらったらわかるとおり、本当に素直でクソ真面目な男です。


僕らは消費を促す産業の一端を担っている

弊社はWebデザインを起点にしたコンサルティングスタジオです。
企業のデザインブランディングを目的にコーポレートアイデンティティー・MVVの策定を経てロゴをつくり社員の行動指針なんかも作ります。
最後にWebサイトを作ってクライアントの暗黙知を言語化してアセットにして残します。
もちろんそれは、社会の一員として重要な役割であると自負しています。


ルーツは遊びだった

ただ、Webサイトを作ることが遊びで、今や事業となった自分としては
『Webサイトの目的って売上アップのためだっけ?退屈だな。』って。
Webサイトの目的のほとんどは、売上アップか認知アップかのどちらかでは無いでしょうか。
かくいう僕も企業の認知を目的にしたサイトを作っています。

前向きに消費から脱却する“リトリート”という言葉が今もてはやされているのは、みんなそれを自認しているからだと思ってなりません。
僕自身、消費を促す産業の一端を担っていると自覚しています。


制作する目的を増やす

13年くらい前に遡ります。
印刷系の会社でWebの部署にいた自分には楽しかった記憶があります。

同僚の誕生日がくるたびに『お誕生日おめでとう記念特設サイト』を作って頼まれてもいないのにプレゼントしていました。
朝に社内メールでURLを一斉送信し、驚いた当人の顔を、並ぶモニタの隙間から見るのが、あまりにも痛快だったんですよね。

愛でコーティングした自己承認欲求とでも名づけましょうか。
社内のグラフィックデザイナーに、Webデザインってこんなに自由なんだよって伝えるためでもありました。

はじまりは単純にモノヅクリが好きで、きっと我々の界隈の方はそんな人ばかりでしょう。目の前の人を喜ばせたいとか、世界を驚かせたいとか、ごくごくシンプルな想いが根底に横たわっているのではと思います。

だから、例えば手紙を渡すくらいの感覚でWebサイトを気軽にプレゼントする。そんな目的がもっと増えればいい。
商品のプロモーションを目的としたWebサイトを作るだけではなく、純粋に『思い出に残すため』とか『気持ちを伝えたい』とかそんな個人的な目的で作られるサイトがあってもいいなと。
STUDIOとか開発が活発でノーコードでできるようになってるんだし。

一見ふざけた大真面目なコンテンツ

記憶にある人も多いのではないでしょうか。
昔はブログで結婚相手を募集して0秒婚したり、就職のために即戦力の男だと名乗ったり社長が砂浜に埋まったり、面白いコンテンツがたくさんありました。
ここ最近はそういった企画とかぶっ飛んだものも少なくなったなと寂しく思います、もう初老でしょうか。そういうWeb界隈が好きでした。

自分自身は結婚してとても幸せで順風満帆な日々を過ごしています。
ただ、たまたま運が良くて結婚の決断も早かったんだろうと。


孤独なデスクワーカーは多い

リモートワークの結果、山田さんのように人と出会う機会が極端に減ってしまった人はたくさんいると思います。

コロナ前、自分が会社勤めしていた頃には、上京したばかりのスタッフのメンタルを気遣うことがとても多く、やはり多忙な会社であったために精神のバランスを崩して休職->退職する社員はとても多かった記憶があります。

今は時勢もあり、山田さんは御多分にもれず、リモートワーク×孤独×収入の浮き沈みという波に飲まれてしまってました。


まぁ僕からすれば相手は山田さんなので、『彼女作れよ』と、簡単に言ってしまえるのですが、なかなかモニタの前で1日を過ごす、デスクワーカーにとって、出会いを自ら生み出すのはそう簡単でも無いでしょう。

制作会社や広告代理店などで、外から見れば華やかなものを作ってたとしても、暗い部屋で一人、孤独にデスクワークしている人はたくさんいるのでは。今回のサイトはそう思って作り切りました。
同業者のカッティングエッジな制作事例を見るたびに、その背景には無数の屍が転がってはいないかと勝手に心配になったりします、やはりもう年ですね。


作れる人はみんな真似て欲しい


みんな真似てくれれば、あっちのサイトの人とこっちのサイトの人が付き合った&結婚したみたいな現象が起きれば楽しいなって、そう願ってます。

特にデザインが得意な会社であれば、自社のデザインを自由に魅せる見せ場にでもできるんじゃないかと。
社員が幸せになれば経営者や人事からすればそれってとても嬉しいことじゃないですか。綺麗事を抜きにして離職率が減るかも。

とにかくシンプルに寂しい気持ちの人が減ればそれだけでハッピーですよね。

恋セヨミナノモノ

ほなね。



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