テスト

○ 最近の景気動向について 
 現在景気が持ち直しているとの認識は、すべての委員が共有。その他のコメント以下の
通り。 
・ 昨年 11 月に谷がつく可能性が高く、その後現在まで景気拡張期が続いており、今後も
続くという認識。足元では消費税率引き上げの議論が駆け込み需要を惹起している一
方、リスク要因としては米国の金融緩和の縮小懸念や新興国への減速波及懸念などが
挙げられる。 
・ QE3縮小が新興国経済へ与える影響や米国経済の減速が、日本経済にマイナスに働
く可能性については慎重にみている。 
・ 昨今の景気局面の特徴をCIでみると、遅行指数がはっきりした山谷の動きを示して
いないことや、先行指数が一致指数とほぼ同じタイミングで動いている点が挙げられ
る。アベノミクス以降の景気の特徴は、株と為替が先行して動き実体がそこについて
いくという点で、景気が今後も回復を順調に続けていくかどうかについては、今後の
マーケット動向にも注意が必要。 
・ 今回の回復局面は消費が先行しているという点で、日本経済ではあまり多くないパタ
ーン。背景としては、株高による資産効果、消費税率引き上げの駆け込み需要、加え
て公共投資の動向などが挙げられる。 
・ 今回の局面の特徴は消費先行と考えられ、背景には資産効果と家計の将来への期待が
あるが、収入増をまだ伴っていないのが将来的なリスク。 
・ 今後どこまで規制改革を始めとした成長戦略を進めて行けるかが、現在の景気回復を
持続できるかどうかの鍵となる。 
・ 設備投資については、我が国の部門別ISバランスをみると、法人部門が最大の貯蓄
超過部門となっており、中長期的に設備投資意欲を欠いていることが一番の問題。そ
の背後にはイノベーションが経済全体として欠けていることがある。賃金動向につい
ては、フィリップスカーブがフラットになる中、労働市場の改善が賃金上昇につなが
っていない状況が問題。名目賃金上昇の観点からは、期待物価上昇率が注目されてい
るが、個人的にはマネーサプライを増加させてもすぐには期待インフレ率上昇につな
がらないのではないかと考える。

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