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プロレスリングノアの「TEAM NOAH」を評判以上に期待したい理由とは?

先日のプロレスリングノアの正月の記事が32000PVを超える勢いで、年末の丸藤飯伏論争からの流れで「プロレスのnoteを書く人」と化している感もありますので、プロレス話を1本書きます。

出来るだけプロレスを普段見たことが無い方にも伝わる形で書きたいと思いますので、少し長いとかまどろっこしいというところはご容赦ください。(ライターってそういう部分配慮するんです)

ということで、今日のお題はプロレスリングノアで最近結成された「TEAM NOAH」というユニットについてです。

発端となったのはメインで物議を醸した1月2日の出来事でした。

その日小島聡選手に勝ったノアのエース格の潮崎豪選手が突如マイクを握り、「俺たちが変えてみせる!出てきてくれ!」と言って登場したのがモハメドヨネ選手、齋藤彰俊選手、Hi69(これで「ヒロキ」と読みます)選手、小峠篤司選手が登場したのです。

プロレス団体に於いて何名かのレスラーが結束してユニットを結成し、ユニット同士の抗争を行うというのはよくあることで、古くは蝶野正洋選手を中心とした「NWO」なんてのがありました。って言うとイメージできますかね?

でね。
この「TEAM NOAH」っていうのが本当に評判が辛辣で。SNSを見てもズタボロなんですよ。

普通こういうチームを結成すると期待感って凄くあるんですけど、なんか歓声まばらだし、さっきせっかく小島選手に勝ったのにえ?ユニット結成ってこんな感じなの?ってくらい会場がスーッと引いていったんですね。

このズタボロ度合いを象徴するのが潮崎選手のマイクで、現地で聞いていたら途切れ途切れなんです。

いや
別に
これは潮崎選手何も悪くないです。
悪いのは現地の音響ですから。

(現地だと途切れて何言ってるか分からなかったのですがYouTubeだと意外と聴けるので驚いてます)

悪くはないんですけど、このチームに対するズッコケ感を象徴するかのように音響まで足を引っ張ってしまったからなおさら「おいおい」って感じになってしまって。

こんな時にファンの評価を的確に受け止めて、言葉に表せるのが我らが拳王選手です。

1月13日に予定された「TEAM NOAH」潮崎豪選手との対戦を前にこのチームに対して的確な指摘をするわけなんですよ。

実にいい。
拳王選手が突っ込めばすべてが回っちゃう。

ついでに潮崎豪年表も。

ただ、私が感じていることもありまして。

既にどなたかが話してしまっているかもしれませんが、私の方でも「TEAM NOAH」について感じていることを書きたいと思います。

なんでこのチームに対して評価が辛辣か?
って、理由はシンプルです。

フレッシュじゃないんですよ。

ユニットを立ち上げるっていうのは、つまり団体の中で風穴を開ける、新たな展開をもたらすことを当然期待するはずなんです。

故に過去を遡っても基本的には若手が参加したりとか、意外なカップリングを用意したりとか、どこかで期待させる仕掛けが見られるわけです。

今回参加した5選手ってノアにずっと居る、いわば屋台骨のようなベテラン選手ばかりなんです。

何しろ最年少が小峠選手の38歳で、あと全員40代以上、齋藤選手に至っては2025年には60歳ですからね。

そりゃフレッシュさなんてかけらもない。

で。
別に私はこのメンバーが全員悪いと言っている訳ではないんです。

1人1人を見れば全員味もあるし、ノアに無くてはならない存在だとは思っています。

問題は、この5人を全員束にしてしまったこと。
これに尽きます。

5人の中には誰かえ?っていう人が欲しかったし、5人を組ませるにしても「その組み合わせがあったか!」っていう沸き立つものも無かった。

むしろ確信犯的にこの組み方をしたのでは?とさえ思ったほどです。

本来ユニットっていうのは既存の体制に対するツッコミ役になるものだと私は思っています。

どんなプロレス団体でも、今の状況が全てベストって訳ではないです。停滞しているところもありますからね。

で。
新しくユニットを作ると、そういう不満を代弁し、壊す立場を期待される。

ですから、リング上でもリング外でも、何かを変えてほしいというファンの想いを力に変えて新ユニットの選手たちは闘うという構図になります。

「TEAM NOAH」はそうじゃないんですよ。
新ユニットなのに突っ込まれる側になってしまった。

ファンからも。
そして当然拳王選手からも。

別に皮肉じゃないですよ。
これは。

でも。
新しいユニットの在り方だと思うんです。

だって、本来既存の体制を引っ掻き回すはずの人たちが結成直後からフル突っ込みに遭う。もう完全に既存の体制側の人たちですからね。まぁそうなっちゃうのも仕方ない。

ありそうでなかったと言えばそうなんですけど「俺たちが変えてみせる!出てきてくれ!」って言ってるはずなのにあんまり期待もされていないし、突っ込んでる側の選手の方が支持されちゃうなんて、逆に凄いと思うんです。

ですから。
この期待感のなさとか、突っ込まれやすさっていうのは逆に利用できるものだと思うんですよね。

これだけ突っ込み甲斐があると、周囲の選手たちが声を上げるだけでもうストーリーが出来ちゃう。

自分たちが決起してユニットとして、そして1選手として輝いていくことが出発点だったはずなのに、今の立ち位置を考えると声を出したものが誰でも輝く可能性を持っている。

結構得なユニットだと思うんですよ。

勿論、そんな得なユニットであることを自虐的に捉えるっていうんじゃなくて、あくまでも「俺たちが変えてみせる!」って言いまくることが大事だと思うんです。

突っ込まれる立場であることを自覚していてもしていなくてもいいんですけど、あくまでもユニットとしては本気で変えに行った末に突っ込まれるという構図であることに意味があります。

そうしたら周囲が美味しくなる。
そして突っ込まれている自分たちも美味しくなる。

個人的にすごく見たいなぁと思うのは、若手に噛みつかれるところです。

小澤選手や大和田選手がマイクでアピールして、技とかかなぐり捨ててこの中堅ベテランを引っぱたきまくったら熱くなりますよ。

だって、ツッコミどころ満載ですから。
「TEAM NOAH」。

これを受けて撃退してもいいし、逆にのされてもいい。
どっちにしても面白いですよ。

天然なのか、確信犯なのか。
結局それはよく分かりません。

ただ、世にも珍しい突っ込まれ型新ユニット「TEAM NOAH」について話していると、ノアのマットを席巻するというよりはツッコミを入れる人も入れられる側も美味しくなる様子が想像できるので楽しくなってきました。

だって。
「TEAM NOAH」Tシャツ欲しいですもん。

あ。
でも。

「TEAM NOAH」Tシャツ着ているだけで周囲から突っ込まれそうではあるんですよね。まぁそれでもいいか。

とにかく、この突っ込まれユニットという稀有な特性を最大限に活かす展開に期待しております。

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