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一通目:いつも一生懸命、話を聴いてくれた君へ

「どこの大学に行くかより、そこで何をするかですよね」


中期試験の対策中に、君が言った言葉。
センターで取り切らせてあげられなくて、
前期試験も、記述力をつけきることができなかった。
ごめんね。

君だけじゃない。
あの頃の私は、君と同じように志望校を変え、
第一志望を諦めるしかなかった子たちと向き合う度、

「力不足」

という現実に、何度も何度も
押しつぶされそうだった。


そんな時だったんだ。
君があの言葉を私に言ってくれたのは。

あれは決して完全に前向きな言葉なんかじゃなかったね。

悔しさ。
不安。
もどかしさ。
そんな色んな感情を受けとめながら、

それでも必死に前に進もうと
自分に言い聞かせようとしている君の姿が

本当は今にも潰れそうなくらい
苦しくて仕方なかった私の心を軽くしてくれたんだよ。
ありがとう。


君はいつも一生懸命、授業を聴いてくれていて
けど、理解してくれた内容いつもほんの少しズレていて(笑)
大丈夫かなぁ、と心配になることが多かったけど、

それでも君との授業は楽しかったし、
50点以上、センターの点数を伸ばしてくれたことは、
嬉しかったし、私の自信の1つになってくれた。

本当に、ありがとう。


そんな君に、あの言葉を言わせてしまったという現実に
塾講師としては、やっぱり、
悔しさや不甲斐なさを感じずにはいられないのだけれど、

君なら、きっと大丈夫。

どの大学に行っても、
しっかりと人の話に耳を傾けながら、
(少しだけズレた理解をしてしまうかもしれないけど 笑)

それでも自分で考えて、色んなことに挑戦していけると思います。


私もまずは1人でも多くの生徒たちを
志望校合格へと導けるように、もっと自分を磨きます。

そして、それと同時に、
君が自分で気づいてくれたように

『点数以外の大切なこと』を

伝えていけるそんな人になりたいと思います。


出逢ってくれて、
私の授業を受けてくれて、
たくさんのことを気付かせてくれて、

本当に本当に、ありがとう。


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