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オレンジのワンピース

昨日もなかなか寝付けなかったはずなのに、ようやく眠りにつけたと思ったら3時間ほどで目が覚めた。とは言え、決して悪い目覚めでもなかったのだけど、外はまだ薄暗い。なんだかまだ起きるに気になれず、もう1度布団にくるまった。

それから、どれくらい経ったのだろう。
外はもうすっかり明るい。

カーテンをずらして外をのぞく。ときどき見かける「梅雨」という文字が少し滑稽に思えるほど、カラっとした景色が外に広がっていた。

元号が変わったところで、たいして何も変わらない。
そもそも別に期待なんてしていなかったけど、大きな変化もないまま2か月が経った。

ここから夏に向けて、仕事に没頭しようと思っていたのに「遊ぼうぜ」なんて期待外れのことを書かれてしまった下半期の占いを読みながら、そんなことを思った昨日のランチ時を思い出す。

本当はどこか期待していたのかもしれない。
元号が変わることで、今が大きく変わることを。
占いで、変わると言ってもらえることを。

「誰か」が、今を変えてくれることを。

遮光カーテンが負けてしまうんじゃないかと思うほど、外から太陽が主張している。本当なら仕事の少ない6月。そんないつもと違うことに張り切っているのだろうか。

暑さが苦手な私にとって、こんな風に降り注ぐ太陽の光は決して歓迎できるものじゃないのだけれど、なぜだろう。

「今日はちょっと、出かけてみよう」

そう、思っている自分がいた。

梅雨のない年だろうと
新しい元号になろうと

いつだって「私」という存在は変わらない。

それじゃつまらない気もするし
それだからいいような気もする。

けど、新しい私を始めるのは、いつだって「私」だ。

今日は久々にオレンジのワンピースを着て、出かけみよう。

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