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始めの言葉に代えて。

うっは、白黒写真の中の自分(赤ん坊の方ね)。古い人間のようですな。まあ、古いっちゃー古いのかもしれませんが、人なんて、年を取っても実際そんなに変わりゃしないものです。イメージの中ではいつだって鉄棒ぐるぐるしているシーンが見えるし、逆立ちだって、跳び箱だって、なんだってできちゃう。高いところからも飛び降りられる。

でも実際にやってみると、鉄棒はよっこらしょっと両手で踏ん張るところまで行くか行かないか、逆立ちは意外にも蹴り上げるのを怖がってちっともできない自分を発見し、跳び箱、残念ながら持ち合わせていないんだけど、階段から飛び降りるのは2段がきっと限界で(腰に響くからw)。

それでもね、人なんて、そうそう変わりはしないんですよ。年を取って体力が落ちても、まだ何でもできる自分をイメージしてそのイメージと現実の区別がつかなくなったりするものなんです。で、イメージ通りにはいかないんだけど、思いがあるもんで、案外なんとかなってしまう。

好奇心のある人間ってのは、いくつになってもそうなんだと思います。

2年前から始めた鉱物採集、今年に入ってから少しずつ同じ趣味の人と出会えるようになり、この夏からはその仲間とあちこちに出かけるようになり…。

これはという石を見つけると、どんな斜面でもサクサクと登ってしまうんだけど、重たい鉱物用ハンマーとスクリュードライバーとうっほうっほしながら拾った石がごろごろ入った布バッグを持った状態で、45度くらいありそうな岩の斜面の、自分の背丈の5倍くらい先にある谷間を途方に暮れながら眺めるんです。どうやって降りるんだよ、どうしてこんな斜面を登れたんだよ、と。行きは良い良い帰りは怖い。急斜面を下りるのって、膝に来るんです。でもって、膝をかばって降りる、懲りずに登る、かばって降りるの繰り返しで大笑いした膝、翌日は必ず大泣きです。

それでも好きなことってのは、不可能を可能にする力があるんですよ。だって、できないって思えないんだもん。いや、思いたくないってのが正しいか。

基本、自信なさ過剰な半生を今、覆すべく、好きなことに没頭して生きてます。イメージの中の自分は、何でもできる無敵です。

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