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シェリー酒で有名なヘレス

王立アンダルシア乗馬学校があるヘレスはシェリー酒で有名なところなので、ショーの興奮も冷めやらぬまま、シェリー酒のテイスティングのできるレストランでまずはシェリー酒醸造の説明を受け、テイスティングをし、ランチを食べながら、フラメンコをごく間近に見るという、スペインならではの時を過ごした。

アルコールに弱い私は普段お酒を飲まないため、知識も持たないし、あまり興味もない。アイリッシュウィスキーの翻訳を何本か手掛けたことがあって、その時、シェリー酒の樽がバーボンの原酒の熟成に使用されることを知ったが、そのシェリー酒の樽は見学したここではアメリカンオークの樽と説明していた。(スペインの木じゃないんだ!)

シェリー酒の樽

シェリーを飲まない私が説明しても、きっとおかしな文章になるので、ぜひ下のウェブサイトをご覧ください。歴史を知ることができます(日本語です)。

せっかくのシェリー酒も、味わい、飲み比べをするといっても、なめるくらいしかできず、グループの中でお酒の好きな方が飲んで発する感想に、なるほどと思うのみ。

ここで熟成年数や糖度、アルコール度の異なる3種のシェリー酒をテイスティング
白い馬のラベル!

ここの創業者は馬や馬の文化に対する誇りを持っており、(概要を説明するビデオでも自らボレロに短いズボンにブーツ、頭にはコルドべスハットをかぶって馬と一緒に映っていた)、ラベルは葦毛(白い毛)のアンダルシアンホース。テイスティングに使用されていたグラスにも馬のマーク。そこは注目点ではないだろう、と言われそうだが、飲めないので、そんなところばかり見ていた。

セビリアの馬祭りでみたこの帽子がコルドべスハット。

ランチを食べながら見るというより、食べ終わってからフラメンコのショーがあったのだが、しつらえた舞台の上でも踊っていたが、レストランのフロアにもタップのようなステップの音が響く板があるところがあって、すぐそばで踊る。手を伸ばしたら届く至近距離! その迫力といったらなく、だみ声のような渋いおばさん(失礼!)ダンサー&シンガーの味わいある歌声に、決して真似のできない手拍子足拍子で(一緒に手拍子をすると、必ずずれてしまう。独特な拍のとりかた)、だんだんと興が高じて、感情の爆発的な、ものすごい高速ステップの舞いに、なんだか心が惹きつけられ、その渦に巻き込まれ、からめとられるように、夢中になってみていた。

この男性ダンサーのフラメンコは妖艶

大学の卒業旅行で訪れたアルハンブラ宮殿に感動し、ギター1本で何人もが弾いているような「アルハンブラの想い出」が大好きだ。

それもあって、フラメンコショーの中でもギタリストのソロの演奏部分やフラメンコを踊っていても、ギターの美しい音色にどうしても目が行ってしまった。静かな音から情熱的な音まで、素敵だったなぁ。

お肉にシェリー酒ソースをかけるスペイン料理がフィンカで出てきてすごく美味しかったので、シェリー酒、お酒が飲めなくても買って来ればよかったと後悔した。

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