マガジンのカバー画像

#お題で映画紹介

35
運営しているクリエイター

#エッセイ

奥田民生になりたい「個人」と出会う男すべて狂わせる「分人」

先日、Amazonプライム・ビデオに追加された『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』という映画がある。 同名のサブカルマンガを『バクマン。』『モテキ』の大根監督が実写映画化。奥田民生を崇拝する雑誌編集者の青年・コーロキ(妻夫木聡)と、全ての男を好きにさせるほど容姿端麗な美女・あかり(水原希子)が繰り広げるラブコメディ。 あかりに好かれるため、憧れの奥田民生のように「力まないカッコいい大人」を目指し四苦八苦するコーロキ。結構序盤でその願いは叶い、見飽きる

夢中を続けられた3つの理由|映画【泣き虫しょったんの奇跡】

「努力は夢中には勝てない」 最近、あらゆる業界でこれまでの常識をひっくり返したという話を聞く。 Uber、Airbnb、メルカリ、Netflixなどの企業から、箕輪厚介、落合陽一などの個人まで。 これまでの常識をひっくり返した者たちは、どこか傍若無人で人間離れしている。彼らのように振る舞わなくては、自分の好きなことに夢中になれないのだろうか。 しょったんも将棋に夢中になった。腹の底から将棋が好きで、奨励会の年齢制限によりプロの道が断たれた後も将棋を続けて、これまでの常

頑張れる幸運を見落としている|映画【予告犯】

「何か夢はある?」 と聞かれてすぐに思い浮かぶことはなんだろう。 何か一発デカイことをやりたい。 彼女がほしい。 回らない寿司屋で、腹一杯食べたい。 友達がほしい。 父ちゃんに会いたい。 夢に大きいも小さいもない。どんな夢でも、夢を持てること自体が素敵なこと。 さらに夢を叶えるために動けることは素晴らしいし、もっと言えば誰かの夢のために動けることは最高なことだろう。 しかし世界はそんなに甘くはない。思い通りにいかないことは沢山あるし、辛い事やしんどいことの方が多いくら