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努力がなんだって言うの

夜、走りに行くことがある。

走るのは決まって家の近くの公園。その公園は一周するとちょうど1kmぐらいなので、自分が何km走ったか分かりやすくて良い。

ただただ走ってもしかたないので、毎回なんとなくで目標を決める。目標といっても距離や時間ではなく、あのランナーについて行こうとか、あの人より多く走ろうとか。


昨晩も走りに出かけた。

走り始めてすぐに小太りの中年男性の横を追い抜かす。
「よし、今日は5周以内におじさんをもう一度追い抜かそう」と、この日はいつもより高い目標を立てた。

普段よりスピードを上げて走る。しばらく走って後ろを振り返ると、おじさんの姿が遠くに見える。これなら5周以内にい追いつけそうだ。

しかしそこから走れども走れどもおじさんの姿が見えてこない。焦ってペースをあげる。3周が過ぎ...4周が過ぎ...それでもまだ見えてこない。

そしてラスト1周。全力疾走するも一向におじさんの姿が見えてこない。もしかしておじさんは既に走っていないのでは…?

息も絶え絶えに最後の角を曲がり、直線に差し掛かったところで、ようやく前方におじさんの姿を捉えた。

しかし、もうペースを上げる余裕はない。ここまで全力疾走で来たのだ。脚だって限界である。

く、悔し………くもなんとも無い。

だっておじさんと競争してる訳じゃないし。そもそも勝手に決めた目標だし、おじさんに追いついたからって何かが叶う訳でもない。

まあもういいや…と思って脚を止めようとした時、ある人の言葉が頭を過ぎった。

サボらなければ自分にもチャンスがある

ここで脚を止めても誰も見ていないし、誰もサボったと思わない。だけど自分は思うだろう、サボったと。努力を怠ったと。

アナタの言葉を信じて走ろう。今はそれだけでいい。今できる努力をしよう。


そして5周が終わる直前、ようやくおじさんに追いついた。「やった・・・!」 誰にも見えないように小さくガッツポーズをする。

ありがとう、努力の大切さを思い出させてくれて。大した努力ではないかもしれないけど、いつかこの努力が何かに繋がる気がする。

これからも努力を続けるよ。そしていつか、アナタみたいになりたい。


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真央と書いて、まさおと読みます。会社員をしながら、たまにライターをしてます。映画、教育、飲み屋、の話を書きます。それから、「日刊かきあつめ」という駆け出しのライターたちによる毎日更新の共同マガジンをやっとります。
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