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あなたの家は大丈夫?映画サバイバルファミリーに学ぶ!災害時に必要な「見えない準備」

防災と言われて、色々な防災グッズを買い込み安心しているアナタ。しかし本当に必要な「見えない準備」を怠ってはいないだろうか?

その準備を怠ってしまったがために、災害時に大ピンチへ陥ってしまった家族の話が映画『サバイバルファミリー』である。

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【映画:サバイバルファミリー】
あらすじ:
東京に暮らす平凡な一家、鈴木家。
ある朝突然、緊急事態発生! テレビや冷蔵庫、スマホにパソコンといった電化製品ばかりか、電車、自動車、ガス、水道、乾電池にいたるまで、東京中の電気を必要とするすべてのものが完全にストップ!次の日も、その次の日も、1週間たっても電気は戻らない…。
情報も断絶された中、突然訪れた超不自由生活。そんな中、父が一世一代の大決断を下す。
(「Filmarks」より 抜粋・一部筆者追記)


鈴木家が怠っていた「見えない準備」とはなんだろうか。今回は鈴木家の状況を整理しながら、防災に本当に必要な「見えない準備」を考えてみよう。

1)愛社精神を捨てる準備

父・義之(小日向文世)は大手企業のサラリーマンだ。社内の誰よりもきっちりしており、会社に尽くす精神に溢れている。
だから彼は電気が止まり、電車も止まった日でも、走って会社に向かう。パソコンが使えなくなっても、紙で仕事を進める。

彼のトンチンカンな努力は劇中でコミカルに描かれる。映画を見ながらあなたも嘲笑するに違いない。

しかしあなた自身も振り返ってほしい。先日の台風15号はJRをはじめとした首都圏の交通網を完全にマヒさせ、とても会社に向かえる状況ではなかった。
そんな中でもあなたは会社に向かおうとしていなかっただろうか。

その心意気では、いざ災害が起こった時に判断を誤る可能性がある。
いざという時には愛社精神を捨てられる準備をしよう!


2)家族を信頼する準備
愛社精神全開の父も、これはいよいよ東京にいてはヤバいぞとなり、妻の実家がある鹿児島に一家全員で向かうことにする。しかしそんな状況でも中々まとまらない鈴木家。

今まで家庭を顧みなかった父が急にリーダー感を出してきたり、スマホが使えず子供たちがイライラしたり、家族をまとめようとしながらも右往左往する母だったり。日常の中で潜在的に溜まっていた家族間の不調和が、災害時になって表面化した。

災害があったらどうする、と家族間で決めておく大切だ。しかし家族の信頼関係をしっかりと築いておくことが防災時に役立つ。互いに信頼していれば、もっと早く窮地を脱することが出来ただろう。
日頃から家族を信じ、信じられるような関係を築こう!


3)生活を楽しむ準備
一緒に居るのに心はバラバラ。疲労困憊ながら必死に鹿児島を目指す。

その道中で鈴木家は、ある家族に出会う。その家族はスポーツウェアに身を包み、過酷な状況を楽しみながら自給自足の生活をしていた。

暗く薄汚い鈴木家と明るくさわやかなその家族。鈴木家とその家族は何が違うのだろうか。

ひとつはその家族が元々アウトドアが好きで、知識や技術を持っていたこともあるだろう。しかし一番の違いは、その環境を「楽しんでいた」ということではないだろうか。

恐らくその家族は災害が起きたから生活を楽しみ出したわけではないと思う。電気が生きていた平穏な日常の時から、家族で楽しさを分かち合い生活していたのだろう。

一方で鈴木家の日常は、それぞれ目の前の出来事にしか興味がなく、人生という大枠を楽しんだり、家族同士で楽しさを共有していなかった。

日頃から人生を楽しんでいれば、そしてその楽しさを共有していれば、非常事態でも同じように過ごすことができる。

***


以上が鈴木家の失敗見る防災に必要な「心構え」だ。

あ、もしかして心構えが出来てないかも…と思ったアナタ。防災グッズを揃えるより先に、この映画を見るべし!

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