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若者よ、跳べ!!!!

週刊ヤングジャンプの大人気漫画『キングダム』の実写映画が絶賛公開中だ。

原作ファンとしては、実写映画を観てみたい気持ち半分、観たくない気持ち半分。というか原作との違いにショックを受けそうで、観ないでおこうと思っていた。

が、長澤まさみさんが演じる楊端和が最高すぎるので、やっぱり見ようと思う。まさに蕞の戦いである。


ところで、次々と実写化が決まるヤングジャンプの中で、今年映画化予定の「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」をご存じだろうか。

全国模試上位常連の頭脳明晰な生徒会会長・白銀御行と、文武両道の大財閥令嬢で容姿端麗容姿端麗な生徒会副会長・四宮かぐやは、互いに好き同士の両想い。ただ高すぎるプライドが邪魔をして、それぞれが思いを告げることができないため、「相手から告白させる」という恋愛頭脳合戦を繰り広げるラブコメ。「ヤングジャンプなのに、ヒロインが一切脱がないラブコメ」として連載当初から一部で話題になっていた。

「ラブコメなんて所詮茶番」と、年を取るとそういうレッテルを貼ってしまい避けがちだが、茶番劇もここまでいくと本気で二人を応援したくなってくる。

特に白銀御行という男が良い

若干ネタバレをしながら彼の良さを言うと、実は彼の家はものすごい貧乏なのだ。本来であれば、大財閥令嬢の四宮と関わることすら出来ないような関係、いわばロミオとジュリエットのようなものである。

ただロミオとジュリエットとは違う。彼らは互いの身分の違いを分かった上で、それでも相手のことが好きで、周囲の反対を乗り越え恋を叶える話だ。

しかし白銀御行は違う。彼は四宮に家が貧乏であるという事実を隠し、あくまで四宮と対等な関係である男として振舞う。その姿の裏には絶え間ない努力をしている。(漫画では時折、白銀が貧乏が故に苦労する話が描かれる)

「文武両道の大財閥令嬢で容姿端麗容姿端麗な生徒会副会長・四宮かぐや」の横にいられる男であるために、彼は死ぬほど勉強して、死ぬほどバイトをして、はたから見ればハリボテと笑われるような「白銀御行」を演じているのである。笑えるではないか。泣けるではないか。

ラブコメの「コメディ」とはしょーもないギャグで笑いを取ることではないのかもしれない。好きな子のために必死になっている姿、その姿の可笑しくとも愛おしい感じが、ラブコメにおける「コメディ」と言えるだろう。

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白銀御行しかり、キングダムしかり。彼らの行動を見ていると胸が痛い。それは恋愛においてだけではなく、必死になることを忘れて、今の自分より高い位置を目指す心を失い欠けた、自分の弱さが惨めに見えるからだ。

恋愛も仕事もその他なんでも、上を目指すことを忘れ、妥協してはいないだろうか?

心当たりのある全ての若者たちに告ぐ。今からでもまだ間に合う。チャンスは毎週木曜日だ。

「若者よ、飛べ!!!!」




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