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映画の祭典!日本マサオミー賞 発表!

愛と映画はタイミング


こんにちは、真央(まさお)です。

2018年もあと16日。今年も色々な映画が公開されました。

そこで今回は今年公開の映画の中から『日本マサオミー賞』を3作品発表しようと思います!

【日本マサオミー賞とは?】
優れた芸能には"ま.さ.お."が宿る」の信念のもと、今年公開された邦画の中から、ま.さ.お.に相応しい映画に賞を与えます。賞はそれぞれ、「ま賞」「さ賞」「お賞」に分かれます。

ま賞:話の"ま"くらとも言える「予告」が面白くて見に行っちゃった映画に贈られます
さ賞:映画の"さ"ほう(作法)ともいうべき「俳優たちの演技」が良すぎて鳥肌がたった映画に贈られます
お賞:思わず唸ってしまうような"オ"チの映画に贈られます

それでは早速いってみましょう〜!

日本マサオミー賞 発表!!

ま賞:カメラを止めるな!

受賞理由:低予算、無名俳優、B級ゾンビ映画、という三重苦から、今年を代表する邦画に成り上がったシンデレラムービー。「ワンカット37分生放送のゾンビドラマ」を"撮ったヤツら"の映画。の予告編につられて、思わず見に行ってしまいました

実は今年話題になる前に、昨年すでに上映されていた本作。昨年たまたま予告編を見つけて「これは絶対に面白い!」と思ったが、時すでに遅し。マイナー映画過ぎたためか、近隣の映画館での上映は全て終了。唯一やってるのが地方の名画座のみと知って泣いたのでした…。

ところが!
今年の夏にゾンビのようにリバイバル上映を遂げ、そこからあれよあれよと日本中に感染していき、シネコン(でっかい映画館)で上映されるに至ったのでした。

初めてユーロスペース(渋谷にある小さい映画館)の最前列で見た、今年一チケットを取るのに苦労した映画。

▼肝心の予告編はこちら
https://youtu.be/3ZA9TO3ya7w


"ま"さかこんなに大ヒットするとは…!


さ賞:孤狼の血

受賞理由:白石和彌監督は最近一番ハマっている監督なのですが、その理由の1つが、役者さんの魅力を120%引き出しているところにあります。

役所広司&松坂桃李コンビの怪演、脇を固める男たちの迫力、セクシーで強い女たち、そして真木よう子様のうなじ!!

俳優たちの血滾る好演に上映中ずっと鳥肌でした。

昨年本家の「日本アカデミー賞 主演女優賞」を取った蒼井優さんの出演作も、白石監督の『彼女がその名を知らない鳥たち』だったので、今年も誰か入る気がしています。


お賞:クソ野朗と美しき世界

受賞理由:この映画は色んな意味で唸りました。

日本を代表するアイドルグループ「SMAP」が解散したのが2017年。それから紆余曲折を経て、新しい事務所で始まったのがこの映画の主人公たちである「新しい地図(NEWS MAP)」

稲垣吾郎、香取慎吾、草なぎ剛がオムニバス形式で主演するこの映画はお世辞にも面白いとは言えませんでした。むしろクソ映画と言っても良いでしょう。(好きな方ゴメンナサイ)

しかし考えれば考えるほど、この映画のオチは映画の中には無いのです。

新しい場所で、NAKAMA(彼らのファンの呼称)と、クラウドファンディングで作ったというこの映画の内容には意味はなく、どちらかというと彼ら3人が生きる現実世界に意味があるのだと思います。

新しい活動を始める彼らが行き着くところが、この映画の本当のオチなのかもしれません。


平成が終わる。映画は…どうなる?

いかがでしたでしょうか?

今回惜しくも受賞を逃した映画たちの中にも、素晴らしい映画はたくさんありました。

特に今年は「平成最後の年」ということもあり、『リバーズ・エッジ』や『SUNNY 強い気持ち・強い』などの平成回帰とも呼べる邦画が多かったことが印象的です。


なぜ平成を回帰した映画が多かったのか?

平成が終わることに対する期待と不安。その中で「古き良き思い出」を回顧する」という時代のニーズがあったのかもしれません。

それともう一つ。

「映画の内容」で楽しませることが、難しい時代になってしまった、ということです。

どんなに面白い内容の映画を撮っても、
「この映画って、◯◯のパクリじゃ…」という声が広まり叩かれる。逆に全くのオリジナルで振り切った作品を撮ると「意味がわからない」と嘲笑される。

これだけ映画が撮れ尽くされた世の中で「全くのオリジナルで、面白い映画を作れ」という方が無理だと思いますが、内容だけで勝負することはリスキーな時代なのかもしれません。

それよりも映画を装置と割りきって、見た人自身の「古き良き思い出」を喚起した方が、映画自体も「良かった!」と思ってもらえる可能性が高まるのではないでしょうか。

だから「平成最後」という時代反映を重視した映画が撮られたのではないかと思うのです。


ではこれからの映画はどうなるの?

これからの映画は『クソ野朗と美しき世界』のような、「映画を通して現実を楽しむ」にシフトしていくのではないでしょうか。それは映画だけで物語は完結せずに、現実世界で起きたことを含めて物語が完成する、ということです。

昨年大ヒットした映画『ラ・ラ・ランド』が注目されたのは、映画の内容もさるこどながら、「音楽が良い」という理由でした。

その証拠に爆音上映や生演奏上映など、音楽体験にフォーカスした上映会が多数催され、これまでの映画の枠を飛び出しているように思います。

この変化から映画が「見るモノから、体験するコトへ」と移行していく流れを感じずにはいられません。

そして『クソ野朗と美しき世界』は、さらにその先の可能性を見せてくれています。
それは映画は、見るモノでも体験するコトでもなく「参加するセカイ」であるという可能性です。


映画も恋も、タイミングが全て。
平成が終わり、新しい元号となる2019年はどんな映画が発表されるのでしょうか。


それではまた、来年の日本マサオミー賞でお会いしましょう。



編集:ほん さち子

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