229 「という」という表現

ウラが取れない事実や、伝聞を引用するときに、プロの書き手が多用する表現方法だ。
新聞記者や放送記者、雑誌記者、フリーライターなど活躍の場は違えども、皆よく使う。

「という」は書き手として早い時期に学ぶ。
これまたよく使う「らしい」が類義語になる。

プロとしても、なるだけ、使いたくはない。
記事を読み返すと、気づかぬうちに、「という」を乱発してしまうからだ。

が、しかし、実際は使ってしまう。

▪️あの文豪が好んで食べたという。
▪️古来から信仰を集めたという。
▪️この辺はすべて焼け野原になったという。

こんな感じ。

自分が生きる前の事柄はウラを取りようがないと言いたくなるときもある。

今に残る古文書などの文献資料にしても果たして事実かどうか検証不可、分からない。

「という」という表現方法は大変便利なので、なくなることはない。

新聞を定期購読している方は、1ページ(面)の中にある「という」を数えては。

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