見出し画像

浪江女子発組合が明治座に立った日

時系列がとっ散らかっております。すみません。
またも書きかけで寝かせてしまいました。下書きで2000字超えていたのでそのままお蔵入りというわけにもいかず、なんとか纏めました。。


ももクロ一座の公演が延期になり、空いてしまった明治座でももクロさんが単独ライブを開催した話は以前のエントリーに詳しく書きました。
それに先立って本来の初日だった9月25日(土)に、浪江女子発組合が明治座を借りて出張公演を行いました。
公演タイトルは「浪江女子発組合出張公演 〜ももクロさんお先に失礼します〜 」。

浪江女子発組合は今年中に日本武道館での公演を行うことを目標に掲げて活動してきましたが、今般の社会情勢下、浪江町での活動もままならない中で活動を世間に広めていくことが困難になってしまいました。ひとまず今年中の武道館は繰延べにし、出来ることから少しづつやっていこう、というスタンスに切り換え、今夏は横浜での出張公演、@JAM FESへの出演など地道な活動を行ってきました。
そんな折の、明治座公演。正直びっくりしました。空いている明治座でももクロが単独ライブ、というのはまぁ分かるけど、まさかJA浪江が使わせてもらうことになるとは。それも公演時間は90分。今まで額縁のステージで最長は立川ステージガーデンでの60分(3本別内容)ですから、それだけでもかなりの挑戦です。オリジナル曲5曲で、どうやって90分みせるのか。
更に、7月に播磨かなさんを新メンバーに加え8人体制となってから初めての単独公演です。@JAMは小島はなちゃんがおやすみで7人だったので、今回はその時とはまた違うフォーメーションを組む必要があります。
いずれにしても、佐々木彩夏PPPの手腕が試される、とても楽しみな公演になりました。

今回の明治座公演はももクロ単独とほぼ同一のフォーマットで、参加資格は東京都内在住者限定となりました。ももクロは5公演中1公演のみ観覧可に限定されましたが、JA浪江はその縛りが無かったことだけが違う点でした。
ももクロ一座で販売予定だった玉井詩織座長プロデュース弁当をチケット先行分のみ販売したのですが、ももクロ単独だけでなくJA浪江でも購入可能になりました。JA浪江の公演で玉井詩織座長弁当が買えるのも、何故?と思いつつ面白いことです。
また、都内在住者限定ということもあり、2部のみニコニコ生放送にて生配信が行われました。プレミアム会員なら追加料金なしで全編観覧できたのは、いつもながらかなりの太っ腹です。

自分は1部7列目、2部4列目という良席が当選。何故か明治座はここまで席運に恵まれています。なお花道は撤去されていましたが、花道があったら最高の良席だったのは少しだけ残念でした。

画像1

今般のご時世もあり、またスターダストの公演ガイドラインに準拠することもあり、以下のような段取りでの入場でした。
・手指消毒し、チケットと顔写真付き本人確認資料を提示してリストバンドをもらう
・エントランスで足裏消毒(専用マットを通過)
・自動計測機で体温測定
・チケットは係員に見せてから自分でもぎって箱の中に入れる(係員との直接接触なし)
リストバンドを巻くものの再入場は不可。事前認証と物販はかなり早い時間から前倒しで行われていました。

定刻14時に第1部開演。
以前配信トークイベントで「overtureを作ってほしい」という提案が採用され、今回はその新装なったovertureから始まります。めちゃくちゃ荘厳でカッコいいではないですか。音源を是非とも。
緞帳が上がって、ピアノのイントロが鳴り渡ります。やっぱり始まりはなみえのわ。8人バージョンは播磨加入の8月横浜公演でお披露目してましたが、あの時まだぎこちなかったフォーメーションもすっかり出来上がっていました。最初からこの8人でやってきたと言っても疑われないレベルに持ってくるのは流石です。佐々木彩夏PPPのパートを播磨が引き継いだ場所が多い印象。
なみえのわの個人的ハイライトは落ちサビ、愛来さんソロ→高井千帆さんとの掛け合い→ユニゾン→ラスボスこと佐々木彩夏PPPソロ、までの一連の流れです。JA浪江のライブの半分ぐらいはここを聞くのが目的と言っても過言ではありません(意見には個人差があります)。全ての雑念や邪心が浄化されていくような瞬間がここに凝縮されていると思うのです。浪江女子発組合の原点にして頂点かも知れない。
続いて、ミライイロの花。しっかり聞かせるなみえのわから一転してオタクが楽しくノリノリでペンライトを振れる曲で緩急つけてくるのは、ど定番とはいえ分かっていらっしゃる。曲中で安波祭りの振り付けを皆んなでやりましょう、のパートがあるのですが、意外とやってない人が多かったように見えました。どんどん新規の方が増えるのは良いことです。

2曲披露してからMC。播磨加入効果はいろいろあるのですが、メンバー自己紹介に(ちょっとウザめの)合いの手をいれる、というのも播磨ならでは。しかもメンバーによって強弱をつけるという。ここの辺りは3b以来長い付き合いのJA浪江メンバー同士なので、安心して見ていられます。
今回の公演の趣旨などをPPPからひと通り説明された後、次のパートのためにお着替えがあるとのことでアメフラっシの4人は先に一旦はけます。同時に緞帳が下がり、残った4人は緞帳の前でしばし雑談。せっかく明治座でやるので、ここからは演劇を取り入れることにしました、とのこと。お芝居!?あいらもえかは各々舞台に呼ばれててそれなりに経験踏んでるけど、他のメンバーは??これは面白いことになりそう。

緞帳が再び上がり、バレイベのラジオドラマを思い出させるシンプルな舞台セット。
ストーリーはシンプルなもので、ラジオの公開収録が浪江で行われることを聴いた女子高生2人が浪江を訪れ、以前住んでいた時の友達と再会するというお話です。ラジオのDJがリスナーからのメールを読むという体裁で、事前に募った質問「JA浪江メンバーの珍しいTOP3」に回答するコーナーを設けたり、浪江の公開収録会場で「浪江住みますDJ」浪江カナとラップバトルを行ったり、と各メンバーに見せ場をしっかり作る演出はさすがでした。
前回のももクロ一座からのネタとして、池の鯉が姫の眩しい美しさに眼がくらむ、というくだりを無理やり押し込んできたのは、PPP流のサービス精神の現われでしょう。
1部では浪江で再会する2人をゆづとるんぱんの意外な?組み合わせが演じ、終演前の挨拶で「だってゆづとるんぱんだよ!」とPPPに爆笑されていましたが、いやいや、この組み合わせでのシリアスなお芝居もなかなか良かったのではないでしょうか。
ここの組み合わせは、2部ではもえちんとちぃちゃんに替わります。シナリオは基本的に同じながら、キャストを入れ替えての2部構成。これなら両部とも観覧した人も飽きさせない。なかなか巧く考えたものです。
しかし演者は2倍の台詞を覚える必要があり、かなりの負担とプレッシャーを与えることは必至です。しかも後で分かったのですが、このシナリオがメンバーに渡されたのは公演の前日だったとのこと。ぎりぎり直前に演目を固めていくももクロ流の仕上げ方ですが、若いメンバーにはいい刺激になったことと思います。
芝居の合間には各グループの楽曲を1曲ずつ挟みます。播磨はどうするん?と思ったら、ちゃんと公開収録のゲストという体裁で(衣装チェンジして)Awww!の曲を披露していました。
飽きさせない構成が秀逸だったのに加えて、シナリオ本体も素晴らしかったです。設定は少し先の未来。浪江はいわゆる被災地という括りではなく、ごく普通の町という位置づけ。そこで幼い頃を過ごし、いまは離ればなれになった旧友に再会する、というストーリーには、浪江をもっとフラットに捉えて接してほしいというPPPのメッセージが込められていたのでは、と感じました。
公開収録のメインゲストに呼ばれたJA浪江が歌うという設定で、あるけあるけあの空へ向かって。そしてつながる、ウンメイでお芝居パートが終了。

お芝居のパートは虚実が交錯する面白い構成で、そのままお芝居の幕引きのように本編も締めるのは面白い演出でした。
暴れん坊将軍のトランペットソロに続き、アンコールは公式Tシャツで登場。
(暴れん坊将軍はニコ生配信で音声カットされていましたが、権利関係でしょうか・・)
PPPの「あいらもえかは『お芝居やってんなー』感を出してる」というメンバー評が的確すぎでした。あいらもえかの舞台での経験値は確かに凄いものを感じましたが、他のメンバーもなかなかのものでした。この経験がきっとこれからに活かされていくことでしょう。
もうこの曲を演ったら終わってしまう曲でお馴染み、またキミと。で終わりかと思いきや、最後にもう一度、なみえのわのイントロが流れます。今度は振付もそこそこに、左右袖のお客さんに過剰なぐらいのアピールタイム。浪江での定期大会でステージを降りてのサービスタイムを彷彿とさせます。この距離の近さがJA浪江らしさ。そこをちゃんと分かっているPPP、やはり凄い。

第2部は前述の通りほぼ同じ内容ながら、お芝居のパートでキャストの差し替えと各グループ曲の入れ替えがありました。
 アメフラっシ:1部MICHI → 2部Staring at You
 B.O.L.T:SLEEPY BUSTERS → JUST NOD
 Awww!:泣くな!サイダー → 君からの卒業
 佐々木彩夏:空でも虹でも星でもない → Grenade
この選曲も各々絶妙でした。
アメフラっシとB.O.L.Tはまさに現在進行形の各グループのお披露目として、播磨は自分の活動の証を、PPPは圧倒的なステージを、それぞれ存分に見せてもらえました。

2部終わりには2つの重大発表がありました。
12月11日にLINE CUBE SHIBUYAでの単独ライブ開催。そして、年明けにフルアルバム発売。
いよいよ都心へ乗り込みますか。スケジュールがタイトな年末にLINE CUBEを押さえられるのは流石です。
まだCD発売していないJA浪江にとっては待望の店頭発売。もちろん新曲も。ももクロさんにお先に失礼するのは、明治座公演とアルバム発売のダブルミーニングだったのですね。
これは年末年始に向け大きな楽しみになりました。そしてそれは武道館へ向けた着実なステップなのでしょう。佐々木彩夏PPP、恐るべし。

画像2

画像3

玉井詩織座長プロデュース弁当。めっちゃ美味しゅうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?