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Apple、EU圏にてAppStore以外からのアプリのインストールを行えるように。 / サンデーAFJ 2024年1月28日号

皆さんこんにちは。Harvectorの虎豆しば2号です。
去る2024年1月25日、AppleはiOS 17.4 Betaをリリースしましたが、同OSからEU圏にてiOSデバイスでもAppStore以外からアプリケーションをインストール可能にする、いわゆるサイドローディングを実装しました。
今回はこちらの件についてざっくりとではありますが、解説をしていこうと思います。

まずサイドローディングとは一体何か、というところですが、こちらはOS公式のアプリストア、iOSの場合はApp Storeがそれとなりますが、そこ以外からアプリをインストールすることです。
AndroidはGoogle Play Storeが存在するものの、それ以外にもインターネット上にて配布されているアプリケーションもインストールすることが可能でした。一方でiOSはApp Storeからしか入手することが出来ない状況がこれまで続いていました。しかしEUのデジタル市場法(DMA)が3月に発効されるのに従って、このAppleが行なっていることが独占禁止法に当たるとされて、今回Appleもサイドローディングを可能とする形となりました。

しかしAndroidと異なり、インターネット上にアップされているAPKファイルなどを何でもインストール出来るようになるわけではなく、Appleが「alternative app marketplaces」(以下マーケットプレイス)と呼ぶApp Storeとは別のアプリストアを用意し、そこからインストールが行えるようになるみたいです。このようなマーケットプレイスはAppleによる公証を受ける必要があり、これには「自動チェックと人によるレビュー」が含まれているらしく、App Storeと同じくノーチェックではないため危険なAppなどが流通してしまうという事態にならないように対策は取られている模様です。
Appleのフェローであるフィル・シラー氏は「EUにおけるDMAの要件を準拠するとともに、この規制がもたらす避けられないプライバシーとセキュリティの脅威の増大からEUユーザーを守る一助となる。われわれの最優先事項は引き続き、EUおよび世界中のユーザーに可能な限り安全で最高の体験を提供することだ」と述べており、 DMAの要件に準拠しつつも、これまで通りユーザーの安全を守ることを最優先に考えているみたいです。

しかし当たり前ではあるものの、セキュリティ面については厳しくチェックしているAppleとしてはマーケットプレイスを利用してほしくないためか、EUにおけるApp Storeでの販売手数料を最大30%から17%、減額の対象となる場合には10%にまで引き下げる方針にした模様。
またApp内課金などについては、開発者は3%の追加手数料でApp Storeの決済処理を利用するか、追加手数料なしでアプリ内で決済サービスプロバイダを利用するか、決済のためのウェブサイトへのリンクを表示するかの3つから選べるようになるみたいです。

これらのサイドローディング関係については3月に配信を予定されているiOS 17.4より、EU加盟国の全ユーザーに展開されるということで、日本に住んでいる場合においては今の所関係のない話ではありますが、日本の総務省はここ数年で通信キャリア大手にテコ入れを指示しており、力を入れているところからそう遠くない将来日本でのサイドローディングも実装される日が来るかもしれません。
今回のサイドローディングについて皆さんはどのようにお考えでしょうか。是非AFJで教えてくださいね。
それでは今回はこの辺で。

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