見出し画像

一度死んだから言えること!

◎カニューレにアレを装着すると!

カテーテルでの吸引も必要な時はありますが、次第にカニューレから自力で吐き出す事が増えるに従い、次の提案がなされました。

「まめぞうさん!順調なようなので話が出来るようにしませんか?」「一度カニューレを取り換える事になりますが、新しいものに空気の調整できる奴を装着すると、整体ではなく機関そのもので話をすることが出来ますよ」

そりゃもう思いっきり頷きました(笑)だって11/8以来喋れてない訳で、それだけでもすんごいストレスなのです。話せるってとても幸せですし、人のコミュニケーションには、欠かせないものだと痛感していましたからね。

かのミュージシャンのつんくさんが、咽頭がんで命か声帯か?の二択を迫られたときに、家族の為に命を取られて、今のようなパソコンを使った筆談をやっておられるのを思い出し、「すごい人だな」と感心しました。

私の場合は何時かは戻せるのですが、彼は一生それを抱えて生きねばならないのですから。話せないもどかしさは相当のストレスですものね。

私の場合は、声帯の下の気管を切開してカニューレを装着しているので、声帯が空気で震えず発声が出来ません。そこでこのカニューレを違うバージョンのものに変えて、通称”スピーチ”というものを、カニューレに差し込むことで気管による発生を行います。


通称スピーチ

この写真の説明と私が装着していたものは違っていて、最初の通常版にスピーチを差し込んで声を出していました。なので昼間の間だけとか、二時間だけとかの制限下でリハビリとして装着してもらえました。

で、このカニューレの取り換えが酷くて、また涙涙の体験でした。直ぐに終わるからと耳鼻咽喉科の先生が行ってくれたのですが、麻酔も何もしてくれないで、いきなり気管からそれを抜き取って次の瞬間に新しいそれを挿入するのですが、そりゃ痛いは苦しいはの時間で、わずか数分間のことでしたが、ずっと涙が出てました。

そして、3か月ぶりに得られた声は、思ったよりも酷いものでした。だみ声をもっと悪くしたものだと思ってください(笑)気管の震えと声帯の震えは全く違うものだと思い知らされました。

このスピーチとはこのあと約5か月間付き合うのですが、おもしろいことに使い慣れて行くと、それなりに上手く使えるようになるのです。人って器用な生き物です(笑)

ここまでくると、他者と話でコミュニケーションを取れるようになるので、次は家族とのipadを使った面会が許されるところまでたどり着きました。ですがその前にいよいよ身体を動かしていくリハビリが開始されたので、そこの事について書きます。

続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?