見出し画像

一度死んだから言えること!

※ここはどこ?は一つ後ろへとさせて頂きました。

◎深い水の底から

それは真っ黒で”無”という世界。
まさに電源off状態。


誰かがスイッチを入れたようだ。
それに合わせて誰かが名前を呼んでいる。
近いのかと遠いのかも分からない。

はっきりとしない声が
とても耳障りで嫌いだった。

まもなく静まり再びスイッチが切れた。


・・・突然スイッチが入れられた。
何もなかった”無”の世界がその声にざわついていた。

「・・・さん、・・・さん」

名前を何度も呼ぶ声がやっぱり辛くて辛くて
何とも言えないシンドさが私を覆い嫌にさせる。


『ほっといてくれ!』
『苦しいから起こさないでくれ!』と怒っていました。

気付くと
私はまるで深い水の底に居るようだった。

ふと見上げた場所には
赤くなったり青くなったりしながら
丸い光の環がユラユラしていた。

また私を呼ぶ声がして苦痛が全身を駆け巡り
そのあまりの辛さが嫌だった。


だけど私の手はその光へとに伸びて行った
理由は・・・わからない。

その光に手が伸びた時に周囲が明るくなった
気がした。


それが無意識から目覚めた瞬間だったと
随分と後でわかったのです。

ある意味で死ぬより
生きる方が何倍も苦痛なんだと理解したのです。


次回は"ここはどこ?"です。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?