“これ以上、わたしをぐちゃぐちゃにいじくりまわさないで”

「母がカカンショー(過干渉)、母がカカンショー」ってインコみたいにずっと繰り返していたのだけれど、実際、それが一体何やねん、それがどういう影響があってん? っていうことにあんまり気がついていなかった。
いつもそうで、わたしは、言葉と感情が、一致していない。まだお腹まで下りられていない。たくさん、感情の麻痺が残ってると思う。

自分でもおかしいと思うのだけど、ネットではこんなにボロクソに母の悪口を言ってるのに、同居しているからか、全然関われてしまう。部屋に帰ってくると、また「ババア気持ちわりぃ〜〜」っていう嫌悪が出てくる。わたしはよっぽど調教されているんでしょうか。母の前では、「絶対いい娘でいなきゃ」みたいなの、背負ってんでしょうか。本当に、書いてて、“内弁慶のニート”そのもので、なんか泣けてくる。

昨日、バイトの面接に行く前、雨が降っていたので「カッパどこぉ〜?」と母に聞いたら、母がわざわざ着いてこようとしたので、イラッとして、「言ってくれればいいよ、自分で取れるから」というと、「いやでも、カッパの前に、トイレの便座シートを干してるから、感じ悪いし……」と全く頓珍漢で意味不明なことを言っていた。母は異常な潔癖症である。お母さん、もう、いいから。一体誰と会話してんのそれ? わたしは潔癖症じゃないよ。わたしはカッパがほしいだけなんよ。なんだか、書いててとても哀しくなった。母は今まで、一度でも目の前のわたしにピントを合わせて会話をしてくれたことがあっただろうか。

母は、承認欲求を子供で満たそうとしてきたのだと思う。
異様に、あれもこれもと何から何まで子供の世話を焼いて、子供の役に立とうとする。子供に認めてもらいたがる。だけどそれは、わたしからすると、「自分の手足を使って世界に触れる権利」を剥奪されたように感じる。体ごと突き飛ばされて、押しのけられるような。

母はいつも自分の欲望を満たすことだけに必死で、子供なんか目に入ってなかった。いつでも、子供につけ入る隙を狙っている。子供のわたしは、片時も放っておいてもらえなかった。母の縄張りである家の中で、好き勝手に動いてはいけなかった。それぐらい、母はわたしの体や動きまですべて、コントロールしていた。わたしはいまでも、人の関心が怖い。視線が怖い。「勝手に踏み入られる」という感じがする。片時も安心なんてできない。怖い。母のことが、怖い。

母が愛としてわたしにしてきたことは、自分の承認欲求を満たすため、わたしのパーソナルスペースにぐちゃぐちゃに踏み込んで、いじくりまわすことだったんだな…。といま気がついた。安心感を返せよ、マジで。

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