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運動会とチキチキボーン

小学校の頃、運動会のお弁当には必ず骨付き唐揚げのチキチキボーンが入っていた。

その理由はわからないけれど、体育館で母親がお重に入れて持ってきたお弁当を家族みんなで食べるのも楽しみの一つだった。

ちょっとお弁当箱味(笑)のついた俵型のおにぎりとピリ辛のチキチキボーンが最高の組み合わせで。妹と取り合いになるから紙皿に3つは必ずキープしていたっけ。

明日は息子の運動会。もちろんチキチキボーンは入れる予定なのだけど、一緒に食べることはない。

というのも、小学生の運動会事情もいろいろと様変わりしているようで。

お弁当は「応援に来た家族みんなで」ではなく、「子供達は教室で」というパターンが増えているようにも思う。

息子の小学校も例に漏れず。

そのお弁当事情の変化の理由を風の噂では「親が応援に来れない子などに配慮したため」といったことはよく耳にする。

昨年、息子のお友達に数名ほど親が誰も運動会に来れない子がいたらしく、そのうちの1人が泣いていたんだそう。

お弁当の時間もお母さんに会いたいとずっと泣いていて、ご飯を食べずに午後の部に向かったんだとか。

他人の家庭の事情などアレコレ言ってもしかたがないのだけれど、きっとその子はその涙の味を一生忘れることはないんだろうなと思うとちょっと胸が苦しくなった。

今年はせめて笑ってお弁当を食べられるかな?

なんて息子の苦手なかけっこやダンスの心配より、そのお友達のことを考えてしまう運動会前夜なのでした。おしまい。

サポートいただいたご厚意で、美味しいビールを飲みたいと思います!そしてお友達になりたい。