コミュニティづくりで大切なこと:greenz編集長なおさん(コミュニティの教室001)

同僚がgreenzライターをしていたのと、ずっと中の人のTwitterをフォローしていたので気になっていたgreenzが「コミュニティ」をテーマにした場をつくると聞いて申し込んだコミュニティの教室に参加している。

第1回のキックオフはポットラックというおしゃれな会が開かれ、戦々恐々と参加したが、第2回は講師授業。オフライン参加者8割オンライン2割くらい?だった。

講師:なおさん(greenz 編集長)

グリーンズでやっていること:①greenz.jp ②グリーンズの学校 ③greenz peopleいすみでやっていること:①green drinks いすみ ②いすみローカル起業プロジェクト ③ローカル経済見える化プロジェクト ④いすみ未来百人会議 ⑤いすみ発の地域通貨 ⑥パーマカルチャーと平和道場 ⑦いすみ薪ネットワーク(これは参加側として)(たくさん!!)

コミュニティを作るときに大切にしていること

1.よく観察する
どこにどんなコミュニティを作ればいいのか。キーパーソンはどこにいて、どんなニーズがあるのかを探す。そして、自分が作りたいコミュニティが描けたら、それに似てる既存コミュニティを探して、じっくり見ながら必要な要素は何なのかをさぐる。仮説がたったら、友達や周りの人にテスト的に話して、反応を見る。

2.食事からはじめる / ポットラックが一番いい。
アメリカでいう「BBQ」日本でいう「芋煮会」「焼き芋」はただそれをするというだけで人が集まる。集まるきっかけを作っておくと、食べる時間を通してお互いを知る機会が増える。お互いを知れると行動をはじめやすくなる土壌が形成されていく。(そして、目の前にご飯があると喋るネタに困らない。)更に、ポットラックはみんなが一品ずつ持ち寄ってくるから、全員が自分のストーリーを持って来ることができる(地元のとか、好きなものとか、ハマってるものとか、生活スタイルとか)

The City Repair Projectでは交流のためにポットラックを頻繁にするらしい。そしてこの記事のトップ画像はコミュニティの教室の初回イベントだったポットラック。

3.心から
何事も心からやる。心から話すから、上部の話をしない。心から聞く。それが結果として、心地が良い場所づくりになる。
ここでは何を言っても非難されない・糾弾されない・バカにされないという心理的ハードルが下がるからこそ、本当はやりたいと思ってたことや本心をポッと言える居場所になる。真摯であること、自分自身に対して正直でいること。そしてそれをお互い言語化できる場づくり。

4.文脈を共有する
バックストーリー(親が・出身地が・体調が・今日は気分が…)を言えることによって、それに答えられる人や策が出てくる。そこに豊かさが生まれるて、頼ることができるようになるし、頼まれることも増えるから、お互いのニーズが満たしあえる。

Take what you need and give what you can bulletin boardという掲示をすると、「車にあと2人乗れるから、乗りたい人どうぞ」とか「寒いから誰か上着貸して」とか書かれていくという取り組みがあったりする。

5.ニーズからつくる
マズローの欲求5段階みたいに、いろんなニーズがある。友達欲しい。調和を求める。超越したいとか。お互いのニーズを知って満たせると良いから、コミュニティのルールとか決まりごとはみんなの幸せのためにあるから、そもそものニーズから決めていく(会議の仕方・ルール・話す内容・スケジュールの立て方に至るまで。)
「起業するぞ!事務所借りる!ロゴ作る!」って本末転倒で、お客さんから問い合わせがきて電話引くとか、WEBサイトを求められて作るとかだったら、結果として無駄が生まれない。
家族というコミュニティも一緒。「旅行に行きたい!」じゃなくて、「子供の成長」「ゆっくりしたい」じゃあ、○○の海辺に行こうって考えられたら本質的に求めてることができるよね。

6.ビジョンを共有する
リーダーからのお言葉ものを聞くのではなく、お互いの一個人として聞く。飲みながら雑談の中で聞いてみる。本人の言葉に対して「良いね。」「そう思う。」って共感していく。押し付けるのではなく、一緒に育てていく。端っこにいる人もコアに近い場所の人も一緒に話せる場所があるといい。

7.多様性を活かす
特に地域で何かする時に大事。
地域通貨をやってた時、ラーメン屋のおばちゃんがiPadゲットしたけどfacebookが開けなくて、投稿できなかった。若者が5分で解決してくれたんだけど、その若者はiPadでfacebook開くことが当たり前すぎて、それがスキルとして人の役に立つとは思わなかったからびっくりした。
若い人が出張で犬を預けたかったのにドッグホテルが取れなかった時にご老人が助けてくれて、仕事に行けた。そのおばあさんは時間を持て余していて自分が暇だということが誰かにとっての資源になると思ってなかった。
多様性がある人がお互いを助け合える。多様であればあるほど良い。

8.必要不可欠なものはバックアップする
中心を作ると、中心が倒れた時ダメになる。事務局は作らない。コミュニティには事務局的な動きができる人が複数いる方がいい。一人だとその人からの号令がかからないと動かないみたいな状況になっちゃう。
自分が作ったコミュニティでも、自分が抜けてもまわる前提でやっていく。そのために敢えて会議に行かない日とか作ってみたり、頼られすぎないようにわざとフェードしてみたりすることもある。仕方なくリーダーシップをとってくれた人がキーパーソンになっていったり、もっとこうしたいと意志を持って自分ごと化していってくれたりする。

9.小さなシステムで最大限の収穫を得る
tiny kitchenみたいなイメージ。仕組みはシンプルであればある方がいい。複雑な大きなシステムではなく、最小限の仕組みで最大の効果を得よう。多様性という意味ではいろんな人がメンバーにいた方がいいけど、仕組み・ルールは最小化する。
最大限の収穫とは、「友達ができる」「学びがある」「課題が解決する」「心置きなく話せる居場所ができる」とか、資金が回るようにちゃんと料金設定して赤字にしないとか。主催者側だけでなく、参加側にもちゃんと回収できるものがあるようにする。

10.楽しい気持ちを活かす
ここにと関わると「面白い」「学べる」「人生が開ける」って思ってもらえたら人は集まる。コアメンバーも同じ。常にみんなが楽しい気持ちを持てるといいし、それは金銭的なメリット以上の内発的な動機付けとなり、人の原動力になる。

11.中心を作らない
中心を作らない方が強い組織になる。強いパワーを持ってしまったりすると中心から腐っていくから。

12.少しずつ手を入れる
少しずつ手を引き、たまに顔を出してちょいちょいっとメンテナンスする(庭師的なイメージ)
観察して全体を見て、必要なところだけメンテナンスすることを続けていく。少しずつ手を入れるということは、大きな事故や失敗になってからではできないことだから、未然に防いだり、早めに解決できるように、常にこまめに、ちゃんと観察をしておくことが大事。それが結果として、他の人が育つチャンスも作る。みんながそのコミュニティを自分のものだと思って積極的に関わってくれたら最高

参加者QA(一部抜粋)

1.仕掛け人以外のキーパーソンはどうやって見つけるの?
1回ではわからないから、何度も会って話して観察する。フェーズによってキーパーソンも変わるし、雑談の中の疑問提起だけで「何かやりたいことないの?」「それやったらいいじゃん」と焚きつけたりもする。性格的に遠慮しがちな人がいたら、忙しいと言い訳をして頼んでみたりとかもしてみたり。
そもそも、コミュニティができる最初の段階で「なるべく中心を作らない」というコンセンサスを取ってあるから、皆んなが中心に誰かが行くとしんどくなるとわかっているから、負担を分散させていく。

2.事務局(中心)のないコミュニティってどうやってまわるの?
事務局的なものがあった方がいいことも多いけど、あることで疲弊する人が現れて崩壊していくのは嫌だから、できる限りない形で作る。結果、できることは限られてくるけど、やりよう次第なんじゃないかと思っている。事業としてやっていると、どうしても誰かにしわ寄せが行ったりするけど、緊急度の低いものは「まあいっか」と流したり、期日を送らせられるものは遅らすようにしてる

3.失敗事例とか苦労することとか悩みとかも知りたい
色々な人を巻き込んで話し合いをしたのに、その後の行動はコアメンバーでしかやらないという形をとってしまった時に失敗した。「あんなに話したのに何もやってないじゃん」と思わせてしまうのはフラストレーションを与えてしまうから、話す機会だけ作るんじゃなくて、決定権とか権利委譲とか予算とかをセットでやらないとと思った。資金めぐり含めて情報も開示して、みんなが持ってる情報をフラットにして、話して決められるように、責任はみんなで持てるように変えた。

4.内発的なモチベーションと金銭的報酬のはざまで悩みがある
パーマカルチャーと平和道場はエクストリームな実験場で、イベントで参加費5000円取ろうとしたが、「ギフト」に変えた。「これは実験で、どうなるかわからないけど、納得した金額を入れてください」というスタイルにしたら、結果当初の想定より多くのお金が支払われた。
そのあと、そのお金をみんなで囲みながら自分の行動に対する取り分を自分で進言したり、感謝したい人へいくら払いたいと提案したりしながら分けていった。その仕組みにすることで、運営メンバーはいつも以上に本当にいいイベントを作ろう。価値あるものにしようとしたし、もらった額への感謝や納得感が高くなった。。金額が決まっているのは楽だけど、それによって得られないものもあると気づいたし、同じお金でも使い方をいじると人間関係も変化することを実感した。

5.仕組みの小ささと多様性あるメンバー構成のバランスって?
仕組みが小さく、メンバーは多様性があった方がいい。仕組みのイメージとしては「○○さんが考えたことだから、聞かないとわからない」という状況を発生させないようにしたい。

まとめ・感想・次までの自分の宿題

コミュニティは、ニーズありきで始まるからこそ、作った人のものではなく、参加するみんなのものであればあるほど良い。
心理的ハードルを下げるために、ポットラックを。行動のハードルを下げるために、仕組みの最小化を。より良いコミュニティを続けるために、楽しさと収穫の最大化を。

仕事・地元・趣味とか、コミュニティの種類によって度合いは変わるものの、人と人が関わる動的なものだからこそ、無理せず、柔軟に、楽しさを大事にしていくことを前提に、発起人じゃなくてニーズとビジョンを真ん中に置いてやっていけたらいいなあと思った。

次の授業までに
social fighter awardにおいて
・根源にあるニーズが何なのか言語化する
・ビジョンを絵・動画・言葉で説明できるようにする
・類似するコミュニティを観察しにいく

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LITALICO(「障害のない社会をつくる」というビジョンを掲げる会社)で働きながら、社会課題にITを活用で取り組むCode for Japanのコミュニティーマネージャーをしながら、英治出版のコミュニティスペースにいます。春からは小児発達領域の大学院生でもあります。

ありがとうございます٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
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mamisada

コミュニティの教室(2018.07-

greenzの開いている半期(6ヶ月)スクールの中の、コミュニティをテーマにした教室。 http://school.greenz.jp/class/community1/
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