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「読書の力」1000日1000冊1000文字チャレンジ 第64日「読書の技法」

読書ノート 2024/5/6

❶[1BOOK]
「読書の技法」誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門
佐藤優著 東洋経済新報社 2012年8月9日 第1刷発行

❷[3POINT +1]
◎はじめに
☆「何をしないか」「何を読まないか」も大切な知の技法のひとつ
外国語がそれほど得意でないビジネスパーソンから「ロシアで仕事をすることになるので、どうやってロシア語を勉強したらよいでしょうか」と尋ねられると、筆者は「200時間くらい集中して、日本人の先生からロシア語文法をきちんと教わることと、1500語くらいの日常生活に必要な単語を丸暗記することをお勧めします。その知識があれば、生活に困ることはありません。仕事で必要なロシア語についてはよい通訳を雇うことをすすめます。機会費用を考えた場合、これからロシア語を勉強することはすすめません。それよりも高校レベルの英語を復習するほうが役に立ちます。ロシア人もビジネスに従事する人たちは英語を解します」と助言している。正しい方法論には、捨てる技法も含まれる。

① 多読の技法〜筆者はいかにして大量の本を読みこなすようになったか
☆熟読している本は月に平均4〜5冊
「熟読できる本の数は限られている」というのは、読書の技法を考えるうえでの大原則である。1ヶ月に熟読することができる本が4〜5冊ならば、それ以外の本は速読することを余儀なくされる。

② 熟読の技法〜基本書をどう読みこなすか
☆速読の目的は、読まなくてもよい本をはじき出すこと
人間が一生の間に読むことができる本の数は大してないのである。この熟読する本をいかに絞り込むかということが読書術の要諦なのである。数ある本の中から、真に読むに値する本を選び出す作業の過程で速読術が必要とされるのだ。

③ 速読の技法〜「超速読」と「普通の速読」
☆1冊を5分で読む「超速読」と、1冊を30分で読む「普通の速読」
「普通の速読」とは、400ページ程度の一般書や学術書を30分程度で読む技法である。その後30分かけて読書ノートを作成すれば、着実に知識を蓄積することができる。
「超速読」の目的は2つ。5分という制約をかけてページをめくり、本の仕分け作業と、本全体の中で当たりをつけること。「この本はこの部分だけを読めばいい」「この箇所を重点的に読めばいい」

❸[1ACTION]
[実行すること=自分との約束]
この本を熟読する。

❹[1episode]
☆場所を変えると効率も変わる
環境が変わると、効率も変わる。ただし、人にはそれぞれ場所の相性があるので、理想の読書環境は人によって異なる。
筆者は図書館をあまり利用しない。図書館の本は書き込みができないからだ。しかし、図書館での読書が効率的だという人もいるはずである。落ち着いた喫茶店を好む人もいれば、電車の中がいちばん捗ると言う人もいる。
あるいは、有料の自習室がいいという人もいるはずだ。人間はケチな動物なので、カネを払うと払った以上を取り戻したくなる。その特性を利用するわけだ。
大事なのは、自分にとっていちばん読書が捗る場所を見つけ、作ることである。
抽象的なスペースではなく、個性と結びついて場所をギリシャ語で「トポス」というが、自分なりの「トポス」を作ることで時間を圧縮した読書をすることができる。

❺「本を語る」
「月平均300冊、多い月は500冊以上」という、著者の圧倒的な読書量に驚かされると同時に、「闘志」が湧いてきました。
[思いついたこと]
今から、この著者の読書レベルに追いつくのは、どう考えても無理です。人間には寿命があり、私はすでにそのほとんどを消費してしまいました。「はじめに」の部分で紹介したロシア語のエピソードにあるように、何かをゼロから勉強する時間は、残されていません。「超速読」が、仕分け作業であるように、まずは自分の人生において、「何を残して、何を捨てるか」を決めなくてはなりませんね。
[そして]
私の場合、「自分が読書によって人生を変えた」ことを踏まえて、もっと多くの人が、人生をよりよい方向に変えていけるように、ひとつの方法として「読書」があるのだということを、伝えていきたいと思います。なぜなら、「本を読む人」が少なくなっているからです。読書以外にも、勉強する方法がたくさんあり、そっちの方が安易で、手取り早いからです。より便利なもの、より簡単な方法に、人が流されるのは当然のことですが、みんなと同じことをやっていて、果たして「人生を変える」ことができるのでしょうか。
[しかし]
「今のままでは終わりたくない」「なんとか自分を変えたい」そう願う人が増えていることも確かです。ちょっと前までは、「ありのままの自分」や「本当にやりたいこと」を「我慢する」のが美徳とされてきました。特に女性は、多くの制約の中で生きてきましたよね。でも今はどうですか? ほんの10年ほどの間に、時代が大きく変わったのです。いや、変わりつつあるのです。
[だからこそ]
「読書の力」を武器として、自己実現の方法として、活用することをおすすめしているのです。私自身が半歩前に出ることによって、なかなか「最初の一歩」を踏み出せない人たちに、勇気を与えたいのです。それには、私一人の経験や知識だけでは足りないから、たくさんの先人・知識人の知恵と言葉を借りるのです。それらはたいてい本の中にあります。だから、たくさん本を読むわけです。それが私にとっての「読書」の目的のひとつであり、継続するためのモチベーションなのです。

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